第2回 ウィズコロナ コロナと共に生きる世界の言葉

【前回コラム】「第1回 世界中で同じ話題、違うニュアンス。」はこちら

「コロナ語を話せますか?」と、こんな書き出しで始まった新連載。ここではコロナ禍で生み出された単語や言い回しについて、複数の言語にわたって調査したことをまとめます。ウィズコロナやポストコロナの世界で変わっていくコミュニケーションの中でも「言葉」に特化して分析します。

続・コロナ語を話せますか?

ニューヨークタイムズのベストセラー『

翻訳できない 世界の言葉

』には、他の言語に訳すときに一言では言いあらわせない世界中の言葉が集められています。日本語で取り上げられたのは「わびさび」「木漏れ日」「積ん読」など。ちなみにマレー語で“PISAN ZAPRA”は「バナナを食べるときの所要時間」のこと。コロナ禍で生まれている、そんな「翻訳できない世界の言葉」を少しご紹介しましょう。

Covid-10

コヴィド・テン

外出自粛で10ポンド(約4.5キロ)太ること

Covid-19(新型コロナウィルス感染症)を防ぐために家でじっとして、体重が増えたという話をSNSなどで目にします。“Flattening the curve”(コロナ感染者数の推移をあらわす曲線を平坦化すること)をもじって、“Fattening the curve”(太って体の曲線を平坦化すること)という言い回しも生まれました。「フラット」ではなく「ファット」であることに注目です。日本ではCovid-19の新規陽性者数がしばらく減少傾向にあることから、Chovit-19(ちょびっと19)という表現が現れはじめました。

Coronadose

コロナドーズ

コロナの気が滅入るニュースを過剰摂取すること

薬や麻薬の過剰摂取をあらわすオーバードーズ(overdose)をもじった言葉。薬物のオーバードーズは命を落としかねないことから、コロナ関連の悪いニュースを過剰に見てメンタルを病んでしまうコロナドーズに気をつけようという文脈で使われます。コロナドーズがひどくなると、パンデミックならぬパニックデミック(panicdemic)になるという言い回しもあります。

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小塚泰彦(morph transcreation 共同代表/トランスクリエイター)
小塚泰彦(morph transcreation 共同代表/トランスクリエイター)

2004年博報堂入社。コピーライターを経て、デザイナーに。ソーシャルデザインに従事しながら、博報堂生活総合研究所研究員を経て、ブランドデザイン部門でコピーライターとアートディレクターを兼務。2012年退社し渡英。Royal College of Art(英国王立芸術大学院)イノベーション・デザイン・エンジニアリング学科MPhilを中退して、リサーチコンサルティング会社FlamingoのリサーチャーだったKieran Hollandと共同でロンドンで創業。「トランスレーションからトランスクリエーション®へ」を標榜して株式会社 morph transcreationを東京で設立。主にグローバル企業の経営企画、ブランド戦略、マーケティング、PR、広告に関する複数言語の言葉のクリエイティブ・コンサルティングを行う。東京とロンドンを拠点として、アトランタやニューヨークにも主要メンバーを持ち、日・英・米・中・韓・独などマルチリンガルなチーム。
会社HP:https://morphtc.com

小塚泰彦(morph transcreation 共同代表/トランスクリエイター)

2004年博報堂入社。コピーライターを経て、デザイナーに。ソーシャルデザインに従事しながら、博報堂生活総合研究所研究員を経て、ブランドデザイン部門でコピーライターとアートディレクターを兼務。2012年退社し渡英。Royal College of Art(英国王立芸術大学院)イノベーション・デザイン・エンジニアリング学科MPhilを中退して、リサーチコンサルティング会社FlamingoのリサーチャーだったKieran Hollandと共同でロンドンで創業。「トランスレーションからトランスクリエーション®へ」を標榜して株式会社 morph transcreationを東京で設立。主にグローバル企業の経営企画、ブランド戦略、マーケティング、PR、広告に関する複数言語の言葉のクリエイティブ・コンサルティングを行う。東京とロンドンを拠点として、アトランタやニューヨークにも主要メンバーを持ち、日・英・米・中・韓・独などマルチリンガルなチーム。
会社HP:https://morphtc.com

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