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テレビとCMが王様の座を追われている!?
広告業界がギスギスしています。佐々木宏さんの東京オリンピック・パラリンピック開会式の一件は残念でした。あのLINEでの発言については誰も擁護できないでしょう。これまでのお仕事からすると、
佐々木さんがアイデア出しの段階であっても、あんなことを言うなんてと驚きました。ただ、あの報道にはいろいろ疑問があって、それは別のところで書こうと思います。
一方、東北新社による接待問題で中島信也さんが新社長として国会で答弁する姿にはびっくりでした。CM界のトップに立つディレクターが野党から追及される立場になるなんて。痛々しく感じてしまいました。
そもそも広告制作者は黒子であり、業界誌以外には顔を出す機会はなかったと思います。世間的に槍玉に上がるなんて起こり得ないことでした。自分が育った故郷が叩かれているようで、悲しくてなりません。
ただメディアについての語り手の立場からすると、「終わった」感をあらためて思い知らされました。王様の退任とでもいうような。ここで言う王様とは、テレビでありCMです。
テレビとCMが王様の座を追われている、その象徴のような出来事にも思えるのです。
「テレビが終わった」感は、年明けからずっと感じていました。前々から「オワコン」と揶揄されてはいましたが、一方で「ネットも結局、テレビの話題が大半だよね」とも言われてやはり娯楽や情報の王様の座にテレビはいたと思います。他の豪族が勢力を増したとは言え、王座にはテレビがいる。
