さて、「宣伝会議賞」の開催を記念して開始した本コラム「『ことば』のことはプロに聞け!」も今回で最終回。4回にわたり、これまでも作家やお笑い芸人など、「ことば」を武器にして活躍するプロの方々に、「ことば」のもつ力についてお聞きしてきました。最終回である第5回は、広告クリエイターから「宣伝会議賞」最終審査員でCMプランナーの井村光明さんが登場。井村さんの考える「ことば」の力とは?最後は広告のプロに聞きます。
井村光明氏(いむら・みつあき)
CMプランナー。1968年12月23日広島県生まれ。東京大学農学部卒業。1991年に博報堂入社。博報堂クリエイティブ・ヴォックスを経て、現職。日本コカ・コーラ「ファンタ」、ロッテ「クランキー」、MTI「ルナルナ」、LINE「LINE Pay」、UHA味覚糖「さけるグミ」などを手がける。TCCグランプリ、ACCグランプリなどを受賞。
言葉なら自分にもできるだろう。僕がこの仕事を選んだ理由
「言葉なら俺でも何か面白いことができるだろう」、と思わされてしまったこと。
改めて、「言葉」の力とは何かと考えてみると、僕にとってはそういうことだったようです。
学生時代に特に広告が好きだったわけでも、感銘を受けたコピーがあったわけでもなく、コピー講座に通ったことも「宣伝会議賞」に応募したこともなかった僕。振り返ってみると、一度もコピーを書いたことがなかったのに、よくもまぁコピーライターになろうなんて考えたものだと思ったのです。
さらに振り返ると、文章を書いた経験すらも、学校で書かされた作文や読書感想文以外には年賀状くらいしか思い出せませんでした。年賀状くらいしか、と言うより、ネットやメールもない時代だったこと、完全に年賀状だけだったはずです。
なんの経験もなく、体験しようともしなかったのに、どうしてコピーライターになろうと思ったのか、できると思ったのか。
音楽でメシを食っていこうと思う人にはバンド経験くらいあるはずですよね。漫画だって映像だってスポーツだって、それなりの情熱か手応えがなければ仕事にしようとは思わないはずです。
しかし、この、アーティストと並べて語ってしまう正にこの気分。コピーライターなら会社員ながらもアーティスト気分を感じられそうだ、言葉なら自分にもできるだろう。おこがましくもこの気分こそが僕にこの仕事を選ばせたわけです。
新着CM
-
販売促進
ファンタジー好きに訴求するグミ カンロ、空想の果実をイメージした新商品
-
販売促進
横須賀市、メタバースで観光誘致 AIアバターの実証も開始
-
AD
宣伝会議
【広報部対象】旭化成のグローバル社内イベント成功事例を紹介
-
コラム
サムライマックのCMに「ありがとう」と言いたい(遠山大輔)【前編】
-
クリエイティブ (コラム)
アイデアが苦し紛れにくっつく瞬間がある――「KINCHO」ラジオCM制作の裏側
-
AD
クリエイティブ
たきコーポレーション「ZERO」が採用開始 Web制作会社にない強みとは
-
AD
特集
広報業務が変わる!PRのデジタルトランスフォーメーション
-
販売促進
ベビー用品の速達デリバリー 日本トイザらス、30分以内におむつやミルクを配達
-
販売促進
「認知獲得」「販促」の両方使えるリテールメディア特性がメーカーの混乱を招く