10周年を迎えた「教えて!トライさん」 経営トップ×クリエーターの“宣伝会議”に潜入!(後篇)

日々、世に送り出されていく広告は、“フロー型”のコンテンツと思われてきた側面があります。しかし、日々の広告が企業のコミュニケーション資源として、事業活動に貢献する基盤となるような“ストック型”の展開も可能。その展開のひとつが、シリーズ広告です。そんな人気のシリーズ広告のひとつが今年でシリーズ開始10年目を迎えた「家庭教師のトライ」(トライグループ)の「教えて!トライさん」。
本CMに関わるのはトライグループ・代表取締役社長の二谷友里恵氏と澤本嘉光氏、篠原誠氏、東畑幸多氏、野崎賢一氏のクリエーティブ・ディレクター4人。5人は、日々どのような“宣伝会議”を行っているのでしょうか。座談会形式で5人に話を聞きます。

※前篇記事はこちら

【参加者(本文中・敬称略)】

トライグループ 代表取締役社長 二谷友里恵氏

電通 エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター/CMプランナー 澤本嘉光氏

篠原誠事務所 クリエーティブ・ディレクター 篠原誠氏

(つづく)クリエイティブ・ディレクター/CMプランナー 東畑幸多氏

電通zero クリエーティブ・ディレクター/CMプランナー 野崎賢一氏

季節によって変わる受験生と親のインサイトに寄り添う

――「教えて!トライさん」シリーズの企画は、どのようにつくられているのですか。篠原

:『特捜最前線』シリーズから一貫して変わらず、常にCMの目的は基本的に問い合わせ数を増やすことです。そのため親御さんのその時々のインサイトに寄り添うようなメッセージを発信できるように心がけながら企画しています。

野崎

:親御さんやお子さんのとても繊細なインサイトをもとにしながらも、ハイジというアニメに置き換えて伝えることで、受け入れられやすい面がありますよね。

澤本

:この仕事のなかで、私の子供が受験を迎えた時期がありました。親の気持ちは、その時々に揺れ動くもの。私も自分の経験を踏まえ、親御さんと小中高生の双方から共感を得られるセリフでCMを構築しようとしていますが、最終的にセリフを選ぶのは二谷さんです。

二谷

:テレビCMでは新しい表現を追求しつつも、教育事業者としての誠実さや真摯な姿勢が伝わることを非常に大切にしています。ちょっとした表現であっても、基本的なことではありますが、正しい日本語を使い、崩しすぎない。これは常に念頭に置いてきたことです。

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