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「売りたい気持ち満載」のCMであふれるようになったのはなぜか

「お茶の間」知ってますか?

前回

は、インターネットが登場した1990年代後半以降、テレビCMを取り巻く環境が以前とは違う、難しいものになっている状況について、もやもやしていることお伝えしました。

カンヌライオンズでソーシャルグッドを追求した表現が注目されています。すごいことだと思っています。一方、テレビには売りに徹したCMであふれています。その事情もわかります。

CMは、そしてテレビはどうなっていくのか。

誰も見ない懐かしのメディア、テレビ。そんなこと言われたくない。テレビコマーシャルをなんとかしたい。お茶の間に……

そう言えばヤングのみなさん、「お茶の間」って知ってますか? 昔はね、この「お茶の間」に家族全員が集まってご飯食べたり、お茶飲んだりしてたんですよ。今で言うところのコミュニティスペースやね。

ほんでね、昭和30年代後半くらいからこの「お茶の間」の主役に「テレビ」っちゅう箱が君臨するようになるんです。家族全員がテレビの前に揃ってお楽しみの番組を見る。おもろいテレビコマーシャルをみんなで見る。この「お茶の間」の話題が翌朝には通ってる学校のクラスの話題になる。職場の話題になる。こうして「お茶の間」の話題が世間全般の話題になっていく。

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なかじましんや(CMディレクター)
なかじましんや(CMディレクター)

1959年福岡県生まれ。1982年武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業後、東北新社入社。83年CMディレクターとしてデビュー。主な仕事に、日清食品カップヌードル、ホンダステップワゴン、サントリーDAKARA/燃焼系アミノ式/伊右衛門、リクルートAirPAY/AirWORK、積水ハウス 企業CMなど。「カンヌ国際広告祭(現カンヌライオンズ)」グランプリ、「米IBA」最高賞など受賞多数。一方で東北新社の取締役、専務、副社長、社長を歴任したのち、2022年6月に退任。現職は顧問/エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクター。東北新社のクリエイティブユニット「OND°(オンド)」を窓口に、CMディレクターとして活躍中。現在は東北新社グループ以外の制作会社の案件も受けられる体制を整えている。後進の育成にも力を入れており、宣伝会議のコピーライター養成講座やCMプランニング講座等で講師を務めている。東京ADC会員、武蔵野美術大学客員教授。

なかじましんや(CMディレクター)

1959年福岡県生まれ。1982年武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業後、東北新社入社。83年CMディレクターとしてデビュー。主な仕事に、日清食品カップヌードル、ホンダステップワゴン、サントリーDAKARA/燃焼系アミノ式/伊右衛門、リクルートAirPAY/AirWORK、積水ハウス 企業CMなど。「カンヌ国際広告祭(現カンヌライオンズ)」グランプリ、「米IBA」最高賞など受賞多数。一方で東北新社の取締役、専務、副社長、社長を歴任したのち、2022年6月に退任。現職は顧問/エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクター。東北新社のクリエイティブユニット「OND°(オンド)」を窓口に、CMディレクターとして活躍中。現在は東北新社グループ以外の制作会社の案件も受けられる体制を整えている。後進の育成にも力を入れており、宣伝会議のコピーライター養成講座やCMプランニング講座等で講師を務めている。東京ADC会員、武蔵野美術大学客員教授。

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