ユーグレナに学ぶ サステナビリティ経営と発信戦略

「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」を掲げ、事業を通じて社会問題の縮小を目指すユーグレナ。目指す未来や事業について広く伝え、共感してくれるファンを増やしていくために、積極的なコミュニケーション活動を行っています。本稿では2024年11月に開催した「広報会議サミット」での講演をレポートします。
写真 広報会議サミットの講演

広報会議サミットでは、ユーグレナ サステナビリティ推進部 部長の宮澤郁穂氏が講演。広報会議サミットの講演では、微細藻類ユーグレナが、食品や化粧品などのヘルスケアや燃料、肥料・飼料の農業分野など、様々な領域で活用が広がっていると紹介があり、会場でユーグレナを10億個配合したドリンクも配布された。

2005年、世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名ミドリムシ)の食用屋外大量培養に成功し、食品・化粧品のヘルスケア事業、バイオ燃料事業、バングラデシュでのソーシャルビジネスなど多角的な事業を展開するユーグレナ。「サステナビリティ・ファースト」をフィロソフィーに掲げ、「自社の事業成長=社会問題の縮小」となる状態を目指す。

サステナビリティ推進部では、事業企画や商品開発がどういう社会問題の解決につながっているか、さらには、発信戦略まで一気通貫して考え、各部門との連携を図っている。

ファンを増やす発信

「『自社の事業成長=社会問題の縮小』という構図に共感するステークホルダーを増やしたいと考えています。企業ブランディングの面では、私たちが目指す未来は何か、提供できるソリューションや強みは何か、といった発信を意識しています。一方、商品マーケティングの面では、どのような社会問題を解決できる商品なのか、どのようなライフスタイルの人たちに届けたいのかについて分かりやすく伝えること、そしてエビデンスにもとづいた広報活動が重要だと考えています」とサステナビリティ推進部 部長の宮澤郁穂氏。

CFO募集で話題に

では具体的にどのようなコミュニケーション活動を実施しているのか。これまでの施策の中でも、反響が大きかったもののひとつが、「CFO(Chief Future Officer:最高未来責任者)募集」だ。

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