俄かに
MCP(Model Context Protocol)
が盛り上がってきています。
MCPは従来の点単位の統合ではなく面として機能する統合基盤であり、AIエージェントの能力を最大化する「標準ポート」の役割を果たします。
MCPが普及すれば、自社のデータ資産をAIが自在に活用できるようになり、広告・マーケティングの分野でも新たなサービス創出や業務効率化のチャンスが生まれるかもしれません。
今回はこの「MCP」について、解説していきます。
MCPは「AIにおけるUSB-Cポート」のようなもの
Anthropic社が2024年11月に提唱・オープンソース公開したMCPは、AIモデル(LLMなど)と外部のデータソースやツールを接続するための新しいオープン標準プロトコルです。
Introducing the Model Context Protocol (MCP)
An open standard we’ve been working on at Anthropic that solves a core challenge with LLM apps – connecting them to your data.
No more building custom integrations for every data source. MCP provides one protocol to connect them all: pic.twitter.com/kYsivQyPDq
— Alex Albert (@alexalbert__) 2024年11月25日
従来、AIモデルは訓練データに含まれない社内データや最新情報にアクセスできず、“情報のサイロ”に閉じ込められている状態でした。例えばデータベースやクラウドストレージの内容をAIに参照させたい場合、システムごとに個別のAPI連携を開発する必要がありました。
MCPはこの課題を解決するために設計されており、
単一の標準プロトコルでさまざまなデータ源とAIを双方向接続できるようにします
。
AnthropicはこのMCPを
「AIにおけるUSB-Cポート」
のようなものだと説明しており、USB-Cがデバイスと周辺機器を統一規格でつなぐように、MCPもAIモデルと多様なツール・データを統一的につなぐ役割を果たします。
その目的は、AIが必要とする社内外のデータにシームレスかつ安全にアクセスし、より高度で関連性の高い回答を生成できるようにすることです。MCPはクライアント-サーバー型のシンプルなアーキテクチャを採用しており、データソース側を「MCPサーバ」、AIを組み込むアプリケーション側を「MCPクライアント」として、標準化された方法で通信を行います。
