持ち運びやすさだけでなく、「温度」や「利用シーン」も配慮
「ちょうどいいサイズのペットボトルとは何か」。これは、ペットボトル飲料市場が模索を続けるテーマのひとつ。特に小型ペットボトルでは「飲み切れる容量」と「十分な容量」をどう両立させるかに加え、持ち運びやすい形状も求められる。
こうした中、サントリー食品インターナショナルは3月10日、「サントリー天然水」375mlペットボトルを全国発売。すでにポッカサッポロフード&ビバレッジは「北海道コーン茶」で275ml、伊藤園は「お〜いお茶 緑茶」で195mlペットボトルを展開している。各社が280ml前後の小容量帯を広げるなか、それぞれが導き出したサイズ設計の狙いを追った。
3月10日に発売した「サントリー天然水」375mlペットボトル
飲みごたえと持ち運びやすさを両立した「375ml」
「サントリー天然水」はこれまでも、さまざまなサイズや形状を追求してきた。2024年には1L(リットル)容器を刷新し、家庭向けの中容量サイズという位置付けから、一人でたくさん飲みたい人向けの“パーソナル大容量”へと発想を転換。持ち運びやすい胴径と形状へと改めた。
その結果、2025年の販売数量は前年比約3割増と大きく伸びた。ブランドマーケティング本部の金田晴希氏によると、この好調を通じて、ミネラルウォーターの飲用ニーズや飲用シーンが想像以上に細かく多様化していることに気づいたという。
そこで今回、“パーソナルコンパクト”という考え方のもと、持ちやすく、カバンに入れても収まりやすいスリム形状の375mlを開発した。
サントリー天然水にはすでに550mlや280mlがあるが、550mlには「いつもちょっと余る」「捨てる時に罪悪感がある」「持ち運ぶには重い」といった声があり、一方の280mlには「ボテっとしていて小さいカバンではかさ張る」「持ち運んで飲むには少し足りない」といった声があったという。
金田氏は「適切な容量を検討した結果、スリムな形状を実現しながらも、物足りなく感じにくい375mlを採用した」と説明する。
想定する利用者は、持ち物が少なくなり小さいカバンを使う機会が増えた女性や、こまめな水分補給や服薬のために水を持ち歩きたいものの、既存サイズでは重いと感じていた高齢層だという。
