東北新社は3月27日、グラニフの発行済株式のすべてを取得し、完全子会社化すると発表した。株式譲渡の実行日は4月30日の予定。取得価額は非開示としている。東北新社が持つ広告プロモーション力と映像制作力を、グラニフの自社IP開発・商品展開の仕組みとつなぐ狙いだ。
東北新社はCM制作やセールスプロモーション、映画・番組制作、ライセンスビジネスなどを手がけており、「テレタビーズ」「サンダーバード」「宇宙戦艦ヤマト」「牙狼<GARO>」などのIPも扱う。一方のグラニフは、「IP マーチャンダイジングのリーディングカンパニーへ。」というブランドビジョンのもと、IP の世界観を日常に届けるプラットフォーム企業として「ビューティフルシャドー」「イカク」「ラムチョップ」などの自社キャラクターIPを育成し、アパレルに加えて生活雑貨やホビー、トイまで商品展開している。
東北新社は、グラニフが培ってきたIPのアパレル商品化ノウハウを自社のIPビジネスにも生かせると説明。逆にグラニフ側にとっては、東北新社グループの広告プロモーション力や高い映像制作力を活用することで、自社IPの認知拡大や売上拡大が見込めるとしている。グラニフの人気IPをアパレル領域にとどめず、アニメーションや映像作品として発信する考えだ。
グラニフのECサイトより。IP関連商品について
東北新社は従来、広告・映像・ライセンスを強みとしてきたが、グラニフを傘下に収めることで、生活者との接点である店舗とEC、さらに商品化の現場まで取り込む形になる。映像や広告で世界観を広げ、その熱量を商品購買に接続するモデルを強化する狙いがある。
IP・キャラクター市場の中長期的な成長を期待
グラニフの直近3期の連結売上高は109億5100万円、125億2500万円、134億4700万円と伸長している一方、経常損益は3期連続で赤字、当期純損益も3期連続で赤字だった。東北新社は、IP・キャラクター市場を「世界規模で拡大しており、高い成長性を有している」と位置づけており、足元の収益性よりも、中長期でのIP価値拡張と新たな収益基盤の確立を重視した買収とみられる。なお、2027年3月期の連結業績への影響は現在精査中としている。

