越境。それがマーケターの今やるべきこと

第一線のマーケター・クリエイターが明かす、キャリアアップの奥義。今回は、GA technologiesでRENOSY(リノシー)事業 Marketing本部部長を務める片瀬大さんにこれまでのキャリアについて伺いました。良い転職は、良質な情報を入手することから始まります。「こんなはずではなかったのに…」とならないための、転職情報をお届けします!

留学で多様性の本当の意味を学ぶ

━━学生時代はどう過ごしていましたか。

学生時代は、車と音楽に夢中で、将来について深く考えているほうではありませんでした。ただ、アンケートやインタビューのデータ処理のアルバイトには熱心に取り組んでいました。商品コンセプト調査やブランドイメージ調査など、さまざまなデータに触れるなかで「これは人間を理解する仕事だ」と気付き、その奥深さに惹かれたことが僕のキャリアの原点になっています。

大学卒業後は社員15人ほどのマーケティングリサーチ会社に就職し、ロレアル、P&G、花王などの案件にデータアナリストとして携わりました。多様なタッチポイントで徹底的にリサーチする貴重な経験を積む一方、名だたるグローバル企業と直接やり取りをするなかで、英語力の不足やマーケティング知識の浅さを痛感していました。

GA technologies RENOSY事業Marketing 本部部長 片瀬 大 氏
2004年、マーケティングリサーチ会社でキャリアを開始し、イギリスの大学院にて修士号を取得。帰国後、KLabを経て、2015年にDeNA、2018年にMIXIでマーケティング責任者を歴任し、新規事業やグローバル施策を推進。組織運営や戦略立案、多国籍チームのマネジメント経験などを重ね、2024年11月より現職。RENOSYのブランド強化とマーケ基盤の整備に取り組む。

━━留学ではどんなことを学びましたか。

会社を辞めてイギリスへ渡ったのが30歳のとき。少し仕事で行き詰まっていた時期でした。周囲からは無職になることを心配されましたが、師匠のような存在の上司から「行きなさい」と背中を押されて、決断しました。

MBA取得を目指して学ぶなかで実感したのは、経験と知識の両輪で仕事は進むということ。そして多様性という言葉の本当の意味です。常識や価値観が違う人たちと競い合い、協働することの面白さを知りました。

帰国後は、知識を実践に移すため、ビッグデータの波が来ていたゲーム業界へ。KLabでは行動データを用いてユーザーの迷いや課金、離脱のポイントを分析し、数字の裏にある感情を読み解く力を磨きました。

DeNAではリサーチ組織の再構築やオンラインスーパー「SEIYUドットコム」のマーケティングを担当し、新規事業にも携わりました。

続くMIXIではグローバル展開を担当し、異文化チームとの協働や海外パートナーとの交渉を経験。国境を越えた現場で、人脈が大きな資産になることを痛感しました。イギリスで得た知識とゲーム業界で積み重ねた経験が一本の線でつながり、次に進むための基盤がようやく整ったと感じました。

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荒川 直哉(マスメディアン 取締役 国家資格キャリアコンサルタント)

マーケティング・クリエイティブ職専門のキャリアコンサルタント。累計4000名を超える方の転職を支援する一方で、大手事業会社や広告会社、広告制作会社、IT企業、コンサル企業への採用コンサルティングを行う。転職希望者と採用企業の両方の動向を把握しているエキスパートとして、キャリアコンサルティング部門の責任者を務める。「転職者の親身になる」がモットー。

荒川 直哉(マスメディアン 取締役 国家資格キャリアコンサルタント)

マーケティング・クリエイティブ職専門のキャリアコンサルタント。累計4000名を超える方の転職を支援する一方で、大手事業会社や広告会社、広告制作会社、IT企業、コンサル企業への採用コンサルティングを行う。転職希望者と採用企業の両方の動向を把握しているエキスパートとして、キャリアコンサルティング部門の責任者を務める。「転職者の親身になる」がモットー。

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