「40℃なら次回入園無料」花やしき、酷暑を再来園のきっかけに 夜営業・水遊び・ホラーで夏客呼び込む

記録的な暑さが続く中、屋外レジャー施設はどう客を呼ぶのか。浅草花やしき(東京・台東)は今夏、初めて気温40℃以上の日に次回入園料を無料とするキャンペーンを始めた。昼は水遊び、夜はホラー企画を展開し、暑い時間帯を避けた来園にも対応する。酷暑が「来ない理由」とならないように、次の来園につなげる施策を打ち出している。

35℃で半額、40℃なら無料 「暑さを還元」

浅草花やしきは8月1~31日、「こんなに暑い中来てくれてありがとうキャンペーン」を実施している。東京都の予想最高気温が35℃以上なら次回入園料が半額、40℃以上なら無料となるクーポンを来園者に配布する。利用できるのは9月1日~12月31日だ。

営業推進部プロモーション課の髙橋ことの氏は、背景について企画当初から猛暑日(35℃超)と酷暑日(40℃超)に、「お客様に何か還元できないか」という発想からスタートしたと説明する。危険な暑さでの来園を推奨するものではなく、暑い日に足を運んだ客へ感謝と位置付けている。

当日値引きではなく、次回使えるクーポンという設計にした。利用期間を秋以降に設定し、「次は涼しい季節の花やしきでも思い出を作っていただきたい」とする。来園者からは「涼しくなったらまた来ます」「また遊びに来るきっかけになります」といった反応も出ているという。

花やしきでは6月にも、降水確率に応じて割引率を変える「梅雨割」を実施した。今回の企画はそれを応用した企画で、天候の影響を受けやすい屋外施設だからこそ、雨や暑さを割引の条件に変えていると説明する。

昼はびしょ濡れ、夜は「八つ墓村」 来園時間も変化

園内ではミストや日よけを増設し、アトラクションには表面温度の上昇を抑える「熱交換塗料」を使用。座席や手すりへの接触の抵抗感を軽減させた。スタッフと来園者が一緒に水分補給する「みんなで乾杯!給水タイム」も導入した。お化け屋敷の利用者には「お清めの塩飴」を配り、熱中症対策を遊園地の体験に組み込んでいる。

また、スタッフ向けにも休憩室の自動販売機の無料開放、塩分タブレットの配布、1.5リットルの水筒支給、屋内・屋外勤務のローテーション、スポットクーラー、定期的な体調管理などを行っている。

集客面では時間帯も見直した。8月23日までは通常18時の閉園を21時まで延長。昼には「水あそび広場」や「水かけ隊」などのびしょ濡れ企画を用意し、夕方以降はイルミネーションや飲食を楽しめるようにした。

夜には映画「八つ墓村」とコラボしたお化け屋敷も展開する。18時以降は劇中をイメージした特別演出を加え、夜間営業のコンテンツとして集客につなげる。

実際、近年は酷暑を受けて来園時間にも変化が出ているという。夕方以降の来園が増え、昼間に入園した後に浅草の街で食事や休憩を取り、涼しくなってから再入園する客も見られる。花やしきは再入園が可能で、髙橋氏は「暑い時間帯を避けながら楽しむ利用スタイルが広がっている」と話している。「八つ墓村」とのコラボと夜間延長営業は8月23日まで実施する。

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