コカ・コーラvsペプシの「コーラ戦争」に変動 年間791億円の牙城を奪った方法

ケンタッキーフライドチキン(KFC)は米国時間の10月15日、米国内の約3700の全店舗で、飲料提供元としてコカ・コーラを採用すると発表した。KFCは1986年からペプシの供給元であるペプシコと組んできたが、その蜜月に終止符を打つことに。米企業では、KFC以外にもペプシコからコカ・コーラに鞍替えする企業が出ている。

米KFCの発表などによると、同社が取り組んでいるメニューや飲料プラットフォームの刷新、誘客の取り組みの一環として、コカ・コーラへの鞍替えを決めたという。米KFCは様々な客層を取り込みたい狙いで、今回の発表でも「家族での食事、ちょっとしたおやつ、単品で飲み物を楽しみたいときなど、より多くのシーンでサービスを提供できる機会を見出している」としている。2026年9月にテキサス州にオープンした新コンセプト店舗「Open House」では、全米展開に向けたテスト店舗として、KFC初の朝食メニューやタピオカドリンク、テーブルサービス、ダブルドライブスルーなどを導入している。

今回のコカ・コーラへの鞍替えは、こうしたKFCの新しいビジネス展開を見越した転換とみられる。2027年1月から米国での飲料事業のパートナーシップをコカ・コーラに移行し、同年春までには米国内の店舗で提供を始める。コカ・コーラは発表で、「コカ・コーラの広範なシステム能力が全米のKFCのレストランを支える基盤になる」と胸を張る。

Unsplash/Alessandro D’Antonio、Ja San Miguel

米メディアなどによると、コカ・コーラはレストランパートナーが新しい飲料の研究開発を行う際に積極的に支援しており、そうした「寄り添いの成果」もあってか、米中華料理チェーンのパンダエクスプレスなど、かつてペプシコと提携していた有名企業と提携を進めてきている。飲食店以外でも、コカ・コーラのペプシコからの顧客争奪が展開されており、ホテル大手のマリオット・インターナショナルは34年のペプシコとの蜜月から切り替え、2026年7月に世界のホテルで提供する商品をコカ・コーラに切り替えると発表。また、会員制大型量販店のコストコホールセールも2025年に、フードコートで提供する飲料をコカ・コーラの商品に切り替えた。

ペプシコを巡る環境は厳しい。飲料やスナック菓子がメイン商品だが、原材料費の高騰に加え、糖分、脂肪分、塩分などが多いとされる商品に対する消費者の目も厳しくなっている。ブランド全体での魅力が低下するなかで、今回KFCという力強いパートナーを失うことに。今回、コカ・コーラにKFCを奪われたことで、年間売上高約5億ドル(約791億円)を失うことになる。

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