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「自分らしく働く」って、どういうこと?(下)

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「「自分らしく働く」って、どういうこと?」特別座談会前編はこちら

前回に続き、『なぜ君たちは就活になるとみんな同じようなことばかりしゃべりだすのか。』(発行:宣伝会議)の刊行を記念して、電通若者研究部(通称:ワカモン)代表の吉田将英さん、ソニーの津田賀央さん、大学教授の佐藤達郎さんが集い、「自分らしく働く」とはどういうことなのか、考えます。

自分の価値要素から、“シゴト”の軸を決める

吉田:自分らしく働くためには、職種や企業ではなく、自分が持っているものや譲れないことから考えることが大切です。そのプロセスを手助けするために「ジブンと社会をつなぐ教室プロジェクト」が大学のワークショップで使用したのが、「やりたいシゴト設定シート」。これは、自分の価値要素からやりたい「シゴト」を設定し、その具体例としてどのような業界、働き方、職種があるかを考えるためのシートです。

佐藤:広告の仕事でもこういうことをやりますよね。年齢や性別といった具体的なターゲットをいきなり考えるのではなく、商品やサービスの価値要素から本質的ターゲットを設定することで、商品やサービスの可能性が広がりますからね。

吉田:自分の価値要素は必ずしもポジティブなことである必要はないんです。僕の場合、「チームワークが好き」「表現が好き」な一方で、「働きたくない」「面倒くさがり」といった側面もある。他にもさまざまな価値要素があって、そこから導き出した「シゴト」が「自由な環境・自由な発想で常に新しい未来をチームで企画できる」ということ。これが僕にとっての、自分らしく働くための軸なんです。そして、それを実現できる職種の例として、都市開発や広告、テレビなどが候補に上がってくると。もちろん学生の頃に書いたものではないのですが、自分の中でしっくりくるものがありますね。

津田:僕は書いてみたら、トラベルガイドになりました(笑)。でも、この軸をしっかりと認識しておくことは就活生のみならず社会人にとっても大切なことですよね。働いて3年、5年、10年といった節目でこの軸を振り返ると、自分の原点に立ち戻れますし。

佐藤:このワークシートのいいところは、自分がやりたいことを独りよがりに考えるのではなく、自分の価値要素とじっくり向き合いながら、社会のどこでつながるのかを考えられる点ですね。

吉田:自分が役に立てることは何なのか。「やりたいシゴト」の欄が埋まればそれが自ずと見えてくるはず。この思考のプロセスは社会人になってからも同じです。上司を説得したいときも、奥さんを説得して車を買いたいときもそう(笑)。相手にとってどのように役に立つのかを翻訳できてはじめて、説得したり頼みごとが実現するのではないでしょうか。

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