コラム

CSR視点で広報を考える

散見されるフェースブック利用者のモラルハザード

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フェースブックの利用影響は未だ未知数

私の友人がフェースブックを使って海外での就職活動をしていたところ、現在勤めている会社の人事担当者にその内容を見られて、リストラの対象となってしまった、という。

そんなことが起きているのかと色々聞いてみたところ、DVで悩んでいた妻が子どもを連れて別の地域に移ってから3年後、フェースブックがきっかけで夫に居場所がわかってしまい、今も苦しんでいるという事例もあった。

海外での事例では、イギリスの企業経営者のほぼ半数が、就職希望者の未熟な面をフェースブックで検証し、採用を見合わせているとの実態が現実にあるという。

アメリカでは、弁護士は基本的な検証事項として、訴訟相手の弱みや嘘の証拠保全としてフェースブックを確認するのは既に常識となっている。

そのほか、つぶやいた秘密の内容が家族にばれて、離婚の原因となったり、投稿していた写真がきっかけで整形したことが分かってしまった事例まで、意外な面で利用者の不利に働く場合もあるようだ。

フェースブックの影響力はまだまだ未知数だが、より日常生活の一部として使用されていく中で、利用者のモラルが問われている。また、本人に対しても、どのようなリスクが存在しているかを知らずに利用することで、そのリスクが顕在化することも少なくない。

海外では、False Statement and Nondisclosure(虚偽の記載もしくは真実の隠蔽)は、その人物の信用価値を毀損させるとするのが通例である。

フェースブックの利用者情報を使用して、その人物の信用評価がより高度な評価基準で検討されはじめていることを、利用者はどのくらい認識しているだろうか?

優れたITツールの利用者は、その機能を知った上で、利用後どのような影響下に置かれる可能性があるかを本来想定しなければならないが、ほとんどの利用者にはメリットに目が向き、デメリットに対する意識は低いと思われる。

今後、良い面だけでなく、問題となる事例も含めて、多くの人々が警鐘を鳴らしておくことも必要だろう。

白井邦芳「CSR視点で広報を考える」バックナンバー
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