大学生の「就活」に役立つ10の戦略広報

こんにちは。片岡英彦です。全12回の本コラムも今週が最終回となりました。今回はこれまでにご紹介してきた戦略広報の「型」を利用して、実際に「就活」に応用するとどのように活かせるのか、10のパターンを提案してみたいと思います。あくまで戦略広報的視点です。500人に1人あるいは1000人に1人として選ばれるか選ばれないかのレベルの話となります。「挨拶の仕方」「着ていく服装」「遅刻をしない」などについては省きます。

私が具体的に「就活」に活かせると思うフレームは本コラムで紹介してきた以下の10のフレームです。

「就活」に活かせる10の戦略広報の型

  1. ストーリー性
  2. キーメッセージ
  3. 可視化
  4. 再現性
  5. 需要創出
  6. モーメンタムビルディング
  7. First Choice
  8. ステルスマーケティング
  9. 二次使用
  10. 社会貢献

仮に私が就職活動中の大学生だったら、以下のような考え方で、エントリーシートを書いたり面接を受けたりする際に10の「型」を応用して詰めていきます。

ストーリー性

第一回目のコラム

(本田美奈子の命日に考えた戦略広報の「ストーリー性」とは)

で紹介したストーリー性に関するポイントは3つでした。

  • リアリティー(人生の「浮き沈み」「メリハリ」など)
  • ニュース性(誰もがアッと驚く事実、意外性)
  • 伝説性(人から人へ「語り継がれる」結末)

まだ大学生ですから、生まれたから現在に至るまで、大きな挫折や失敗などは経験していない人が多いでしょう。戦争、失業、大病などを経験した人は多くはないと思います。採用する側もそのことは承知です。

では、どこまで自分の今までの短い人生を「小説」のようにストーリー立てて、自分の言葉でしっかりと表現できますか?同じ時代に同じ日本に生まれて来た以上、自分の過去の経験だけで他の学生と「差別化」を図ることは難しいことだと、まず思ってください。では、日常生活のどこに自分なりの「リアリティー」「ニュース性」「伝説性」(浮き沈み、意外性、聞いた人がシェアしたくなるツボ)があるのか。「ストーリー」をどうすれば創造できるか。まず自分自身を客観的に観察する「気づき」が大切だと思います。

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片岡 英彦[コミュニケーション・プロデューサー/片岡英彦事務所代表]
片岡 英彦[コミュニケーション・プロデューサー/片岡英彦事務所代表]

1970年9月6日 東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者として「阪神・淡路大震災」や「オウム事件」の取材を、宣伝プロデューサーとして「電波少年」「伊東家の食卓」「箱根駅伝」等を担当。2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャー。MTVジャパン広報部長を経て、2006年日本マクドナルドマーケティングPR部長。ミクシィのエグゼクティブプロデューサーの後、2011年「片岡英彦事務所」を設立。企業のマーケティング支援活動の他、フランス・パリに本部を持つ国際NGO「世界の医療団」の広報責任者を務める。マガジンハウス/Webダカーポでインタビューコラム「片岡英彦のNGOな人々」を連載中。

片岡 英彦[コミュニケーション・プロデューサー/片岡英彦事務所代表]

1970年9月6日 東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者として「阪神・淡路大震災」や「オウム事件」の取材を、宣伝プロデューサーとして「電波少年」「伊東家の食卓」「箱根駅伝」等を担当。2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャー。MTVジャパン広報部長を経て、2006年日本マクドナルドマーケティングPR部長。ミクシィのエグゼクティブプロデューサーの後、2011年「片岡英彦事務所」を設立。企業のマーケティング支援活動の他、フランス・パリに本部を持つ国際NGO「世界の医療団」の広報責任者を務める。マガジンハウス/Webダカーポでインタビューコラム「片岡英彦のNGOな人々」を連載中。

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