山口県宇部市・萩市は27日、地域活性化コンサルティングを手がける合同会社 五穀豊穣と連携し、東京の築地場外市場の一角に海産物を扱うアンテナショップを共同で開業した。海産物のPRおよび販促を目的に自治体同士が連携するのは、山口県では初めての試みだ。
ショップ名は「萩と宇部のおいしい魚屋 Bucch-ine(ブッチーネ)」。山口弁の「ぶちいいね(とてもいいね)」をイタリア語風にもじったもので、萩・宇部の魚介のおいしさを表現した。
メインターゲットは洋食レストランをはじめとする飲食店だが、築地場外という立地を生かして観光客など一般消費者に向けても訴求したい考え。魚介を販売するだけではなく、その魚の特徴や食べ方、生産や加工に携わる人の思いも消費者に届けること、また消費者の声を吸い上げて生産・加工の現場にフィードバックすることも目的としている。
特に宇部は工業都市としてのイメージが強いが、宇部は瀬戸内海、萩は日本海にそれぞれ面しており、多種多様な海産物を特産としている。「あらゆる商品・サービスがそうであるように、今は魚介のプロモーション・PRにおいても、ブランドとしての訴求が不可欠。山口県は、『萩の真フグ』『萩のあまだい』など、ブランド魚も多く水揚げされるが、まだまだ認知度が高くない。萩・宇部が連携して相互の海産物の魅力をアピールすることで、相乗効果が得られれば」(PR担当)。
アンテナショップを起点とした情報発信を通して、日本の豊かな魚食文化や両市の地魚を次世代に伝えていくとともに、山口の海産物の消費拡大を図る。
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