【販促・集客メディアフォーラム(No.15)チェルシージャパン】「りんくうプレミアム・アウトレット パワーアッププロモーション」にみる、来客アップにつながる店づくり

「宣伝会議集客・販促メディアフォーラム2012」が8月28日、29日、東京国際フォーラムで開かれ、新カテゴリを切り拓いた商品の販促、ネットと連動して店舗へ集客した施策、チラシ活用、消費者の行動観察などをテーマに、多くのセミナーが行われました。その一部を9月から10月上旬にかけて、本欄で紹介します。

チェルシージャパン マーケティング部 シニアマネージャー 柿崎一則氏

りんくうが本来持っている強みをあらためて伝えていく

チェルシージャパン 柿崎一則氏

りんくうプレミアム・アウトレットは関西国際空港の対岸に位置する場所に2000年にオープン。今年7月に第4期増設を図りました。従来のクルマで行くプレミアム・アウトレットと違い、電車で行くことができる、しかも駅から近いことが特徴です。増設した背景には、11年から始まった大阪市内の商業施設の改装、新規開業ラッシュがあります。

もう一つには07年にオープンした私どもの神戸三田プレミアム・アウトレットといかに共存していくか、ということがあました。商圏が一部重なり、神戸三田オープン後、りんくうの売り上げは減少傾向。さらに「電車で行ける」「駅チカ」というりんくうならではの特徴が見えにくくなり、電車来場率も減少しました。

こうした課題を解決するべく行ったのが今回の増設です。「神戸三田との共存共栄」と「話題の喚起」を理想形として掲げました。具体的には、りんくうならではの強みをしっかりと伝え、電車来場者を確保すること。そして大阪の新商業施設に対抗できる話題を顧客やメディアに提供し、多面的な露出を図っていくこととし、増設オープンから1年間で325億円の売り上げという目標を立てました。

施設名認知と情報拡散を徹底したコミュニケーション

コミュニケーションにあたり、電車来場者≒非自動車保有者≒ヤング層と定義。徹底してヤング層の獲得を図るべく、増設エリアのブランド構成にも反映させ、なおかつ広告、Web、PR、ツアーの4つの切り口を有機的に結びつけたコミュニケーションプランを策定しました。その軸となったのが「RINKU!EKICHIKA!POWER UP!」というキャッチフレーズです。

施設名と「駅チカ」であることを徹底して訴求すると同時に、大阪梅田駅で「広告モデルに参加しませんか?」と呼びかけ、フォトイベントを実施しました。写真は中づり広告やWebのオープンキャンペーンサイトでアルバムとして公開。若い女性たちに参加してもらうことで、イメージの浸透や情報拡散を図り、広告への出演を媒介として彼女たちに“自分ゴト化”してもらうことが狙いです。

さらに南海電車と組み、割引きっぷを発売。駅チカと名前を徹底訴求するCMをオンエアしました。サイトではお買い物券などが当たるスロットゲームでさらなる拡散を狙い、オープン当日は南海なんば駅でPRイベント実施後、南海特急ラピート内でファッションショーを開催し、メディアでの露出も獲得しました。

その結果、Yahoo!トップページをはじめ、広告換算で3億6000万円の露出を獲得。これは想定の2割増しで、サイトへの誘導にも奏効しました。サイトは6月15日~7月22日のアクセス数が28万PVに。デザインに電車が走るイメージをパララックス効果で演出したことから、サイト滞在時間も通常より長くなり、スロットゲームには1万人以上が参加しています。

イベントとWebにより情報拡散と施設名の認知刷りこみに確実な効果が生まれました。この効果は切符の売り上げにも反映され、南海電鉄のきっぷの販売増加率は前年同時期(7月11日~22日)と比べ、約300%と大幅にアップ。「電車で行ける」「駅チカ」がしっかりと伝わったことを示しました。

現在、電車来場者も順調に増え、売り上げも当初の計画以上の推移を見せていますが、難しいのは開業景気が落ち着いたこれから。今後も「駅チカアウトレット」というイメージをどう保ち続けていくか、そこの部分に全社で取り組んでいく考えです。

 →次回はNo.16 西友です。

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