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コラム

since 1963 コピーライターの登竜門!第50回 宣伝会議賞 特設コンテンツ

宣伝会議賞1分アドバイス(25)下東史明さん「コピーが浮かぶのは、サウナで汗を見つめる瞬間」

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9月1日からスタートした第50回宣伝会議賞。10月31日の締切が徐々に迫ってきています。

アドタイでは今回、審査員を務めるクリエイターの皆さんから応募のアドバイスを一問一答でいただき、順次紹介しています。短い、シンプルな内容ではありますが、その言葉の節々にコピーを生み出すヒントが詰まっています。

宣伝会議賞の入賞、そしてコピーライターとしてのキャリアアップを目指す皆さんに向けたメッセージもいただきました。ぜひお役立てください。

下東史明さん

本日は、博報堂の下東史明さんへのインタビューを紹介します。

最近の仕事では、サッカー・本田圭佑選手を起用した、アサヒフードアンドヘルスケアMINTIAの広告コピー「俺は持ってる。」が挙げられます。本田選手のイメージにぴったりのコピーが各所で話題になりました。MINTIAの広告コピーはこちらでも見られます。

――コピーが浮かぶのは、どんな瞬間でしょうか?

下東さん サウナで汗を見つめる瞬間。毛穴と同時に、頭の細胞も開く感覚があります。あと、クライアントの方と話す瞬間。思いを受け止め、その方の立場に立つと言いたいことが芋づる式に出てきます。

――コピーの対象となる企業・商品・サービスが持つ魅力や、伝えたいメッセージを、言葉という形に変換して、世の中に向けて発信していく。コピーライターが担う役割は大きいですよね。コピーを考えるときの、マストアイテムと言えば何でしょうか?

下東さん 雲はあっても晴れた空、示唆に富む営業、そしてポジティブな自分です。

―― 審査員の皆さんの中にも、広告会社の営業職出身の方が何人かいらっしゃいますが、クライアントと正面から向き合う立場ならではの視点が、コピーライティングにも役立つことが多いのかもしれませんね。最後に、「コピーライター」という仕事への思いを聞かせてください。

下東さん 紀貫之が「力を入れずして天地を動かし、目に見えぬ鬼神をもあはれと思はせ」と言うくらい、コトバにはチカラがあります。また、「日本は言霊の幸わう国」とも言われます。コピーライターは、コトバを国家へ社会へ人々へ届ける、古くからある(名称や職種としては最近ですが)大切な仕事だと実感しています。

――過去も現在も、言葉は変わらず「力のあるもの」と捉えられてきたのですね。「日本は言霊の幸わう国」=日本は、言葉の霊力によって幸福がもたらされる国。言葉の担い手であるコピーライターは、その力を正しく使うことで、世の中を良くしていくことが求められているのだと思います。

次回は、岡田直也事務所・岡田直也さんへのインタビューを紹介します。岡田さんが考える、「今、コピーライターに必要なもの」も伺いました。お楽しみに。

下東史明(博報堂/コピーライター)
1981年生まれ。主な仕事に、アサヒMINTIA「俺は持ってる」、一本満足バー「まんまん満足」、英会話Gaba「ハイ、そこでGaba」、サントリー胡麻麦茶、イエローハット、カカクコム、アストラゼネカ、Greenbirdなど。著書に『あたまの地図帳』『トレインイロ』。TCC審査委員長賞・新人賞・ファイナリスト、ヤングカンヌ日本代表など受賞多数。


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『宣伝会議賞』
日本最大規模の公募広告賞「宣伝会議賞」は第50回を迎えます。1963年にスタート以来、広告界で活躍する一流のコピーライターのほか、糸井重里さん、林真理子さんといった著名な書き手を輩出してきました。50回目となる今回は50社の協賛企業から課題が出されており、第一線で活躍する100人のクリエイターが応募作品を審査します。課題は9月1日発売『宣伝会議』本誌にて発表、2012年10月31日が締め切りとなります。

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