漫画なら「がああああああああああん!」というレベルの衝撃…
今回はダメでした。清々しいほどの大惨敗です。前回の倍の本数を出したのに、一次通過数は半減。通過率は平均と同じぐらいという情けなさでした。コピーライターという職業に就いていながらこんな結果では、プロとは言えませんね。淡々と書いているようですが、結果を知った瞬間のショックは、「がっかり」なんていうレベルではなく、漫画なら確実に「がああああああああああん!」という描き文字が入りそうなほどでした。ひそかに自信があったあの課題も、この課題も名前がない。恥ずかしさのあまり、穴を掘ってでも入りたいというか、いっそそのまま、このブログからも消えてしまいたい気持ちになりました…。
「前回よりがんばったから、前回よりいい結果が出せるはず」、そんな甘い考えでいた自分への怒り。知っているお名前をたくさん見かけるなか、自分の名前だけがないという屈辱。応援してくれた人たちに顔向けできない不甲斐なさ。いろんな感情がごちゃまぜになって、いつの間にか本を持つ手が震えていました。なんだこれ。いまの私、そうとうかっこわるい。そしてなにより、人前で欠点を指摘されたときのように体まで熱くなったのは、「実力がない」といういちばん知りたくなかった事実まで、はっきりと見えてしまったからでした。
いまはただ、無性にコピーが書きたい。
でも長い目で見れば、すぐ調子に乗ってしまう私にとって、今回の惨敗は「いい結果」だったのかもしれません。振り返ってみると、私の転機はいつも、さんざん負けた後にやってきたように思います。就職活動の最終面接で落ちたときも、全力で書いたコピーが全ボツになったときも、罵倒されて会社のトイレで泣いたときも、悔しくて悔しくて、でもだからこそ「ここで終わってたまるもんか」と、もう一度机に向かうことができました。心が折れそうなときモチベーションになったのは、案外負の感情だったように思います。だから今回の結果も、「もっと努力しろ」というコピーの神様の苦言なのだ、と勝手に信じることにしました。ドMなうえにネガティブなんだかポジティブなんだか、もはやよくわかりません。単純に“悔しがり”なだけかもしれません。
私と同じように結果が出せなかった方、きっとたくさんいますよね。そんな方に、この場を借りて一言だけお伝えしたい。あの日の「悔しい」は、必ず次へのパワーになります。とことん後悔したっていい。無理に気持ちを切り替えなくたっていい。むしろ、悔しい気持ちを保ち続けることが大切なのだと私は思います。惨敗したくせに、偉そうなことを書いてすみません。私はまだ、どこがダメだったのかすら見えていないダメっぷりですが、コピーライターでもこの程度の奴がいるんだと笑ってもらえればと思います。さ、言い訳はこれでおしまい。いまはただ、無性にコピーが書きたいです。
挑戦者16人のプロフィールはこちらから。
【宣伝会議賞チャレンジ宣言 赤星薫さんバックナンバー】
- 安堵の11月編「課題は20社に絞り込み、すべて上限30本まで必ず応募!」
- 10月の試練編「運だけで獲れるほど甘くはない、と分かっているけど」
- 決意の9月編「コピーライターとして、自分の名前で勝負できているか?」
「since 1963 コピーライターの登竜門!第50回 宣伝会議賞 特設コンテンツ」バックナンバー
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