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コラム

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「半沢直樹」のヒットの背景を考えてみた(3)

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「ジロリアン」がツイッターで拡散

筆者は半沢直樹の第6回放送分ではソーシャルで拡散するもう一つの要因を自ら体験することとなった。番組開始から約27分頃に半沢の大学時代の同期でライバル銀行に就職した油山哲也(TKO 木下)が登場した時に起きたやり取りである。半沢が油山の体重増に言及すると油山「週一、二郎は欠かせないからな」半沢「大ダブル野菜辛々目か?」油山「いや、さすがにこの歳じゃ小ダブルだ」といった短いやり取りであったが、Twitterをはじめとするソーシャルに火が付いたのである。皆さんは何故だかお分かりであろうか?



(c)TBS

わかった方は私と同じ「ジロリアン」と言われる類かもしれない。半沢直樹の設定は慶応大学卒業であるが慶応の三田キャンパスの近くには「ラーメン二郎」というラーメン屋がある。メニューはラーメンだけであるが、「麵の量」「麵の固さ」「チャーシューの量」「野菜の量」「スープの濃さ」「ニンニクの量」「背油の量」等を好みに応じて注文できるのであるが、値段がリーズナブルな割に非常に満腹感があるので学生などを中心に根強い人気があり、暖簾分け制度で各地に店舗を拡大しているラーメン(セミ)チェーンである。筆者は都立三田高校時代にはほぼ毎日近くにあったラーメン二郎に通っており、今年でジロリアン歴は36年目になる。当時のラーメン二郎は一杯120円(大盛り160円)で、育ちざかりの同級生や慶応大学生で溢れかえっていたのをよく覚えている。当初は大将一人で店を開いていたので営業時間は10時から16時くらい(麵、スープ終了まで)、支払いはセルフサービスでお札以外はカウンターに置いてゆき、おつりも自分で取り、食べた後のカウンターは自分で拭くというものであった。

二郎の思い出は尽きないのでこの辺で話を戻すが、注文の仕方は独自で時代とともに変化しているが筆者が独自に図式化したものが以下である。油山は「大ダブル野菜辛々目か=大盛り、チャーシュー8枚、野菜増し、スープがかなり濃い」ラーメンを大学時代食べていたが、社会人となった今は「小ダブル=普通盛りのチャーシュー8枚」しか食べられないということである。このくだりが流れてからはインターネット、特にTwitterで多く語られていることがわかる。ラーメン二郎は有志によって専用アプリが作成されるほど根強い人気なのであるが、番組で使われた「大ダブル」のTweet数はご覧のように番組中に大きくはねたのである。


キーワード「大ダブル」ツイート数の推移