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コラム

CSR視点で広報を考える

従業員による不適切なネット書き込みの影響力を検証――閉店やブランド否定につながる従業員のネット書き込みは致命的リスクか?(下)

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「(加盟店などの)従業員による不適切な投稿」に対する危機管理対応

2年前に発生した日本新薬の「従業員による不適切な投稿」では、会社が認知してから対応を発表するまでに8日間を要している。現在の企業対応の状況を考慮すると、これだけ時間をかけるようであれば、さらなる風評を免れなかったであろう。

今回のメディアやネットユーザーの反応を見るかぎり、危機管理対応の試金石として、以下の対応が望ましいと考えられるので、参考となれば幸いである。

  • 投稿から発見までの時間はできるだけ早い方がよい。可能であれば24時間以内が望ましい。
  • 発見した日時を証拠保全し、会社としての対応発表は24時間以内とする。
  • テレビ報道より前に会社発表が前提となる。
  • 会社の対応発表は、公式ホームページの掲出とし、炎上しているサイトにはホームページのリンクを貼ることで対処する。
  • この種の事件は、公表1回で沈静化が望ましいため、最初の発表で、事実関係、原因、暫定的措置、再発防止策を網羅することが重要である。
  • 該当店や事業所の措置は、軽すぎず重すぎずが重要で、過大な対策はかえって関心を呼ぶことになり、慎重な対応が必要となる。
  • 再発防止策は発生店だけでなく、水平展開として全店舗や全従業員への問題への理解・認識・コンプライアンス行動への啓蒙が不可欠となる。
  • 1回の沈静化が難しくなった場合、再発防止策の進捗状況など、信頼回復につながる情報開示を検討する。

なお、今回幾つかの事例を紹介したが、現在も他の企業で同様の事件が多発している。決して、ひとごとではない。「お詫び」や「お知らせ」の内容もモデル化しつつあるが、現実に重要なことはその内容を現実に実行し、その対策の有効性をしっかりと評価することだ。

また、「お知らせ」や「お詫び」には、単に会社名のみを記載している企業と代表取締役名や担当取締役の名前を明確にしているものがまちまちだが、コンプライアンスに関わる重要な問題であり、本来であれば代表取締役名やコンプライアンス担当役員名で発信することが望ましい。

さらに、今回のように社会問題となっている事例では、ネットユーザーはもちろん、消費者などの多くのステークホルダーが関心を持つ問題にシフトしつつあり、「お問い合わせ先」を明記していない「お知らせ」や「お詫び」は不十分であろう。

仮に現場で発生するオペレーショナルリスクであっても、それが風評化し社会問題となったり、企業としてのコンプライアンス対応を問われる事態となれば、経営管理のリスクとなる。従業員の不適切な投稿は、会社にとっても「致命的リスク」となることを経営者は認識しておくべきだ。


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