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「SXSW(サウス・バイ・サウスウェスト) Interactive」レポート

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1. IoT(Internet of Things):モノのインターネット化

IoTに関するセッション・展示はSXSW 2014のトレンドの一つと言えるでしょう。昨年のGoogle Glassに引き続き、大小たくさんの企業がWearableデバイスの展示を展開し、Wearableに関するセッションも多数開催されていました。その中でもファッションの機能に特化し、ユーザー自らがデザインをプログラム可能な TshirtOS が会期中、話題になっていました。

TshirtOS は名前の通り、TシャツのフロントがLEDスクリーンになっていて、ユーザーはスマートフォンからLEDの発光プログラムをコントロールすることによって、好みのアニメーションやデザインをTシャツに表現できます。スマートフォンから簡単にコントロールできるファションWearableデバイスであるという点が来場者に魅力に映っていたようです。

またConnected Carに関するセッションも技術・プロモーションなどあらゆる業界の視点から語られ、展示場ではテスラモータースを始めVOLVO・JEEPなどが最新のConnected Carを展示し、注目を集めていました。

実際に、Yelp(アメリカ版“食べログ”)やPark Me(駐車場検索サービス)などユーザーが好きなアプリをダッシュボードにインストールできるようになっていて、今後の自動車と他のサービスとの連携を大きく示唆するものでした。

EPSONブースで展示されていた眼鏡型のWearableデバイス。トレードショウにおいて眼鏡型のWearableデバイスの展示は多く見られた。

TshirtsOSを身につけるRockspaceのテクノロジーエバンジェリストRobert Scoble。セッションの開始と同時にTshirtsOSを着用しだし、会場を湧かせていた。

日本からの出展では、東京大学発のスタートアップが開発した導電インクプリンターAgICが大きな注目を集めていました。AgICはインクジェットプリンタで紙に導電インクを印刷できるプリンタキットで、紙に電子回路を描くことができます。この技術によって、簡単に「紙のインターネット化」が実現できるのです。

2. VR(バーチャルリアリティ)/Haptics(五感に訴える出力装置)

着パフとOscar Mayerによるベーコンの香りのする目覚まし。前日NBCのニュースでも取り上げられていた。

SXSW内のゲーム見本市であるGaming Expoを始め、様々な展示においてOculus Riftのような高性能のヘッドマウントディスプレイを利用した体験型施策が見られました。Oculus Riftは簡単に言うと、加速度センサが付いたヘッドマウントディスプレイで、ユーザーの頭の動きに合わせて映像が変化することによって没入感の高い映像を出力することを可能にしています。SXSWの各展示では、Oculus RiftにKinectや人間の歩行を検出するインプットデバイス等を組み合わせることによって、これまでにない体験の提供に成功していました。

また、日本でも鼻焼肉などのデバイス開発で話題の着パフ株式会社がアメリカの総合食品メーカーOscar Mayerとのコラボレーション施策でベーコンの香りの目覚ましアプリを出展しており、テレビのニュース番組に取材されるなど話題を呼んでいました。

3.3D Printing


音楽シークエンサーのようなインターフェイスで音楽を作るとその音楽を奏でるような形にオルゴールを3Dプリントしてくれるサービス。

昨年のSXSWに引き続き3D Printingも大きな注目を集めていました。昨年は3D Printerや3Dスキャナーの登場そのものに、人々は期待に胸を湧かしていましたが、今年は3D Printerを使って何を作るか?どうやって作るか?にフォーカスした展示・セッションが盛り上がっていました。具体的には3D Printerで食べ物をつくるFoodプリントに関するセッションや展示、音楽を生成すると3Dプリンターからその音楽を奏でるオルゴールが出力されるサービスを開発したスタートアップ、デザイナー向けのファブリケーション機器販売で有名なInventablesが発表した簡単にファブリケーション機器を操作することができるWebプラットフォームなどが多くの人を引き付けていました。

次ページ 「4.New Sensing」へ続く

【関連記事】※昨年のレポート記事です
SXSWインタラクティブ2013の生レポート(1/3)
SXSWインタラクティブ2013の生レポート(2/3)
SXSWインタラクティブ2013の生レポート(3/3)