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衣食住の専門家が選ぶ、小説大賞が決定——暮らしをテーマに初の文学賞

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産業編集センターは3日、2013年春に創立した文学賞「暮らしの小説大賞」の第1回大賞受賞式を東京都内で開催した。大賞は、応募作329作品から青森県の派遣社員、高森美由紀さんの『ジャパン・ディグニティー』に決まった。

左から、フードコーディネーターの飯島奈美さん、受賞者の高森美由紀さん、インテリアショップ「オルネドフォイユ」オーナーの谷あきらさん、ブックディレクターでBACH(バッハ)代表の幅允孝さん。

同賞は、「暮らし」をテーマにした文学賞。普段あまり小説を読まないが、同社が出版する生活関連の書籍などは購入するようなタイプにも手にとってもらえるよう創設。通常の文学賞では選考委員に小説家や評論家を迎えるケースが多い中、同賞ではフードコーディネーターやインテリアショップのオーナー、ブックディレクターといった衣食住に関するスペシャリストが選考委員を務めた。

大賞に選ばれた『ジャパン・ディグニティー』は、22歳の主人公が伝統工芸の「津軽塗り」を通じて生き方を学び、成長していくというストーリー。授賞式で、作者の高森さんは「とてもうれしいです。今回の受賞を励みに、これからも書いていきたいです」と喜びを語った。

産業編集センター編集部の福永恵子さんは、受賞作について「1番骨太な感じがしました。スーパーのレジ係だった主人公が、津軽塗りを通じて世の中と自分の人生にコミットしていく方法が、大胆でダイナミック」と絶賛。選考委員で、連続テレビ小説『ごちそうさん』のフードコーディネーターも務めた飯島奈美さんも「とても興味深かった。いつか映画化したら、ぜひ私が料理を担当したいです」とラブコールを送った。

同作は、10月に単行本として同社から出版される予定。