【前回のコラム】「データドリブンマーケティングを実践する宣伝部になろう—全員にプッシュするマーケティングダッシュボードのデーター」はこちら
宣伝部員の方は自問してみて欲しい。自分は「企業マーケター」なのか、それとも広告代理店をはじめとする外注先を管理する「外注管理者」なのか。
また、今はマーケターのスキルはなくても、プロのマーケターになることを目指すのか、そうでないのか。
もちろん企業経営者にも問いたい。自社の広告・マーケティング部門には、マーケティングのプロが要るのか、代理店に任せればいいので、外注管理者だけでいいのか。
「外注管理者」でいいのであれば、人事ローテーションのなかでのひとつのキャリアとして、広告をはじめとするマーケティング施策の発注者としての経験を知見として活かすことも重要だ。そこも人事政策的に、一度は広告販促活動の発注管理をしておくべきというキャリアイメージが描かれているのであれば良い。それであれば、経験しておくべきことが整理できる。
ただ、これからは経営者となるためには「マーケターであること」が求められる時代が来ると筆者は信じている、再三述べているが、マーケティングとは「広告・販促」のことではなく、「開発」「生産」「物流」「労務」「財務」その他、企業のビジネス全体に渡ってその全体最適を科学的に行う試みであって、特に企業活動のすべての領域に渡ってデータドリブンなマーケティングが、始まるであろうこれからにあって、経営者が、「科学」をビジネスに取り入れる作業としての「マーケティング」に疎いということはあり得ない。