コラム

編集・ライター養成講座修了生が語る いまどきの若手編集者・ライターの生き方

就職活動で50社落ちたけど、私、本を出版します。(4)

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[前回のコラム]
就職活動で50社落ちたけど、私、本を出版します。
就職活動で50社落ちたけど、私、本を出版します。(2)
就職活動で50社落ちたけど、私、本を出版します。(3)

華井 ゆりな

「何もしなかったら、ゼロのままだよ」

大学の先生にそう言われて、私はコピーライターの道へ進みました。でもそれが、紆余曲折を経て出版へとつながりました。いよいよこのコラムも最終回。今回は『女の子向け仕事図鑑』のための取材から学んだことをお伝えします。

誰も教えてくれない、働く女性の過酷な現実。

この企画は「進路に悩む10代・20代女子に、働くことへのヒントを与えられるような本になれば」という思いから立ち上げたものでしたが、インタビューをする前、私には悩みがありました。

それは、私自身が圧倒的に「経験不足」だということ。結婚・妊娠・出産・育児、この本にとって重要なライフイベントを、私は何一つ経験していません。取材中「そんなこともわからないの?」と思われてしまうのではないか、失礼な発言をしてしまうのではないか……。考えるほど悩みは膨らみます。でも、走り出した企画を止めることはできません。私はアンケートシートを持って、働く女性への取材に挑みました。

「ある日、娘がリストカットみたいなことを始めたの」

そう語ってくれたのは、システムエンジニアのCさん。いつも明るく趣味や仕事の話をしてくれる彼女の、こんなに追いつめられた表情を見たのは、このときが初めてでした。Cさんだけではありません。取材に応じてくれた多くの女性が、昨今話題になっているマタハラはもちろん、姑の暴言や上司の暴力まで、本には書けないような壮絶な話をこと細かに語ってくれました。とても私一人では受けとめきれないと、時に泣きながら、私はなんとか取材を続けました。

次ページ 「壁にぶつかったあなたに、伝えたいこと。」へ続く

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