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コラム

企業トップが語る“次世代リーダー”の育て方

「創造のヒントやきっかけは、机の上ではなく、生活の場にある」——電通マクロミルインサイト 篠田社長に聞く

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一点集中ではなくて、いくつもの目標をこなす中でバランスを取っていく

——最近の社会や消費者の動向で、注視していらっしゃるものはありますか?

今年1月に新体制がスタートしたばかりですから、正直、今のマインドシェアの8割ぐらいは、この会社のことになっています(笑)。ですので社会というより個人の活動ということでお話しします。実は、自身が取り組むことや目標について社長就任時の全社会議で、社員全員に宣言をしました。一つ目は、当社の新生について。きちんと軌道に乗せて、社員がワクワクしつつ成長できる、社会にとって価値のある存在にしていくことが目標であり、その三ヵ年計画の1年目として、そこに全力投入すること。

二つ目は地域活動に関わっていくこと、です。今までの社会人生活で得た経験をPTA活動をはじめ、地域に還元していきたいと思っています。三つ目は、今までやったことのないことに挑戦すること。これについては、トライアスロンに昨年末から取り組んでいます。練習の成果もあり、5月にホノルルであった大会では、完走とともに目標タイムの3時間を切ることができました。

そして、これら三つの目標を、全部同時に行っていくことに意味があると考えています。最初に述べた「生活の充実」の実践、つまり「仕事もプライベートも並行してこなすことで、バランスを取っていく」こと。それが私にとって重要なテーマですね。

——貴社の今後の取り組みについてお聞かせください。

先ほど「調査・分析ではなく提案まで」と話しましたが、本業に対する取り組みはさらに強化していきたいと思います。当社の売り上げは当然ながら、電通グループからが多いわけですが、グループ各社、そしてそれ以外のクライアント企業に対して「価値のある提案」をしてきたいです。「調査の結果はこうでした」だけではなくて、それを読み取って、何をどういうプランで進めていくのか、ということのディスカッションやワークショップをファシリテートするところまでサービスできると理想ですね。そのためには「仮説を立てる力」、「フロントに立ってお客さまと向き合う経験」が必要だと考えています。

<取材をおえて>

2013年12月に、電通マーケティングインサイトの株式をマクロミルが取得したことで、今年1月に「電通マクロミルインサイト」と社名変更して新スタート。この大きな変化を大きなチャンスと捉え、社員が前向きな気持ちになるよう、篠田社長自らが率先垂範していた。また、変化して新たなことが始まることを「ワクワクする」こととしてとらえられるよう、また変化の成果を誰にでも分かりやすく示すために様々な工夫をしていると感じた。

篠田徹也
電通マクロミルインサイト 代表取締役社長

2002年、クレイフィッシュからマクロミルに入社。事業部門や人事部門の部門長を経て、マクロミルコリアのアドバイザリーに次いでマクロミルチャイナの総経理など、海外現地法人の創成期を担う。2013年12月、電通マクロミルインサイト代表取締役社長に就任。現在に至る。