データに強い組織を作るカギ「L3PS」。それを実現するためには?

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Center of Excellence

もう少し具体的にそれを実現するための手法について触れていきたいのですが、その前にデジタルマーケティングを推進していくために整備していく要素について少し触れたいと思います。

システムを導入する際にはProduct(製品)、Process(プロセス・組織)、People(人)の3つのPをバランスよく整備していくことが非常に重要であると言われています。私達はこの3つのPに、Leadership(リーダーシップ)、Strategy(戦略)を加えL3PSとしてデジタルマーケティングの推進を行っています。

L3PS

これらの項目は細かく評価する項目があり、デジタルマーケティングを推進していく中でバランスよく伸ばしていく必要があります。

そしてこのL3PSを実現していくのに、私達がまずお薦めしているのが中央組織を作ることです。デジタルマーケティングを推進するために必要な戦略、ナレッジの集約、トレーニング(人の育成)などを推進していくチームです。最近ではこのような専門組織はCenter of Excellence(CoE)とも呼ばれています。

この中央組織は主に下記のような役割を担います。

  • 戦略の策定およびそれに基づく意思決定
  • ベストプラクティスの集約
  • リサーチや最新情報の収集
  • 現場のサポート
  • トレーニングによるスキルアップ

このような機能をもった中央組織を作ることで、L3PSの項目をバランスよく成長させることができ、結果としてデジタルマーケティングを組織全体で推進することが出来るようになります。

それでは、この中央組織を作っていくためのポイントについて、ここではそのいくつかについて触れてみたいと思います。

組織横断的であること

前述した通り、デジタルマーケティングは各部門でそれぞれ推進されていることが多くあるものの、それはサイロ化された状態であることが多く、それぞれの部門においてスキルにばらつきがある状態がほとんどです。また、実施した施策、そこから得られたベストプラクティスなども共有されていない事が多くあります。

ある程度までの成長までならここまでで実施できますが、その先に進むためにはサイロ化している組織を、横断組織を使い整理する必要があります。中央組織は、横断組織として広告、サイト内、アプリ、メールといったデジタルタッチポイントに関わる部分の情報を集約できる必要があります。

専門家を集める

デジタルマーケティングのための中央組織では、マーケティング知識だけよっていても、システムだけに知識が寄っていてもうまくいきません。これは、これまでのマーケティングと違い、デジタルマーケティングではテクノロジーが非常に大きく関わる部分でもあり、かつ、出し分けにはコンテンツを作る要素も非常に重要になってくるためです。

ビジネス、コンテンツ、技術の専門家をそれぞれ集め編成をしていく必要があります。また、中央組織のメンバーは、革新的で新しいものが好きであったり、コミュニケーションが長けていたりする方がより大きな推進力を持つことが出来るようになります。

エグゼクティブスポンサーを得る

中央組織ができあがり、専門家メンバーが集まったとしても、組織の活動に基づいた施策が現場で実行されないと意味がありません。現場へのトレーニング実施によるスキルアップはもちろんのこと、スムーズに関係部署に依頼をかける鍵は、この組織がエグゼクティブのスポンサーシップを獲得しているかどうかです。

役員などのエグゼクティブのスポンサーシップを得ることによって、横断組織はその効力を最大限に活かすことが出来るようになってきます。裏を返すとエグゼクティブスポンサーを得ていない専門家集団は、組織の調整といった壁にその活動を阻まれることが多くあり、本来の機能を果たす前につまづいてしまいます。そのためにも、早めにエグゼクティブのバックアップを得ることを進めるのが良いと言えます。

Adobe.comでの例

それでは1つの例を紹介しましょう。今回は弊社のサイトAdobe.comの運用を行っているチームです。このチームでは売上の向上を軸として、さまざまなテストを日々行っています。

このAdobe.comの運用チームではグローバルのテストを統括する最適化組織(テスティングカウンシル)を持っています。グローバル全体で実施するような最適化戦略は全てこの組織で決定され、各地域メンバーと共にテストが実施されます。

このテスティングカウンシルは、役員も加わることで、思い切ったテストなども舵が切りやすくなっています。また、情報集約がされることでローカル側にて実施したテストなどもシェアなどもされ、そこからの新たな改善なども進んでいます。

まとめ

デジタルマーケティングは、非常に急速に伸びてきている分野と言えます。それ故に誰しもが適切な対応が取れているとは限りません。まずは中央組織を作り、戦略の統一、ナレッジを集約、トレーニングによる運用チームのボトムアップなどを行っていくことで、バランスの取れた顧客コミュニケーションを実施し、ビジネスを大きく躍進して頂ければと思います。

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