話題化に終始せず、「メッセージ」の残る企画を
企画を手掛けた、大広のクリエイティブディレクター・中川真仁さんは、「チョコレート市場の競争が激化する冬、店頭で棚を取れるような話題性のある施策を–そう考えて、2014年春にクライアントに提案した企画です。『フチ田篤人』というネーミングは、その段階で決まっていました。フチ子さんは、すでに“流行”を超えた定番コンテンツになりつつある。コラボレーション企画は消費者に受け入れてもらいやすく、かつインパクトも狙えると考えました」と話す。
Bitteでは、2013年から内田選手さんをイメージキャラクターに起用した広告を展開しており、今回のキャンペーンは、2014年秋にオンエアされた最新CM「コーヒーにあう」篇に関連して企画された。同商品に、コーヒーに合う香りの成分が含まれているというファクトに基づき、「トップバリスタの横山千尋さんが認定した、『コーヒーとよく合う』チョコレート菓子」という商品メッセージを掲げ、消費者に訴求する狙いがある。
企画にあたっては、話題化することはもちろんのこと、「消費者の心のなかに、商品メッセージをきちんと残すこと」も強く意識したと中川さん。「ビッグコンテンツと組んで、棚を取ったり売上アップを図るのは、よくある手段。しかし、コンテンツのビジュアルがパッケージに入っているだけで、『なぜこの商品が、このコンテンツとコラボするのか』という意味づけが弱く、消費者にメッセージが伝わらない企画も少なくないように思います。今回は、『コーヒーに合う』というメッセージを起点に、コーヒーカップ周辺にあるコンテンツ→コップのフチ子さん→CMタレントは内田選手→『フチ田篤人』と、文脈を意識して企画したことが、良かったのではと思っています」と話した。
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