まったく甲斐性のない男が会社を立て直そうとした話

【前回のコラム】「コボちゃんと「驚きと納得」の間」こちら

30歳過ぎまで、飲み会の幹事を、一度もやったことがなかった。

というか頼まれたこともない。

前職の

電通

には「大学生時代は500人のイベントの幹事やってました!求心力には自信あります!」と豪語する自称お祭り男がゴロゴロしている。そんな男たちが「ふーん、で?それくらい普通だし」と扱われるくらい、お祭り偏差値が高い会社だ。

ぼくは、3人の飲み会すら仕切れない。

そう。ぼくには甲斐性がないのだ。

「中村くんって包容力まったくないよね」と何度言われたことか。

これはたぶん、ぼくが次男であることと、人を殺しそうな顔つきをしていることに大きく起因している。

部の部会や朝礼にも顔を出さず、面談も適当。「アワード獲って面白いもの作って、会社背負ってるからいいだろ」と、一匹狼のアウトロー気取りでいた。有名な「鬼十則」も、一則も知らなかった。会社のルールを逸脱し、いつも部長に迷惑をかけつづけていた。

これが後にメチャクチャ災いした、という話です。

PARTYという会社は、5年めに入った。

日本の起業は5年で85%が廃業、倒産するらしい。順調に経営を続けていけるのは、本当に幸せなことだ。2014年は、かねてからの目標だったニューヨークオフィスも始動し、売り上げも順調に伸びている。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 2851 / 3352 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

中村 洋基(PARTY クリエイティブディレクター)
中村 洋基(PARTY クリエイティブディレクター)

1979年生まれ。電通に入社後、インタラクティブキャンペーンを手がけるテクニカルディレクターとして活躍後、2011年、4人のメンバーとともにPARTYを設立。最近の代表作に、レディー・ガガの等身大試聴機「GAGADOLL」、トヨタ「TOYOTOWN」トヨタのコンセプトカー「FV2」、ソニーのインタラクティブテレビ番組「MAKE TV」などがある。国内外200以上の広告賞の受賞歴があり、審査員歴も多数。「Webデザインの『プロだから考えること』」(共著) 上梓。

中村 洋基(PARTY クリエイティブディレクター)

1979年生まれ。電通に入社後、インタラクティブキャンペーンを手がけるテクニカルディレクターとして活躍後、2011年、4人のメンバーとともにPARTYを設立。最近の代表作に、レディー・ガガの等身大試聴機「GAGADOLL」、トヨタ「TOYOTOWN」トヨタのコンセプトカー「FV2」、ソニーのインタラクティブテレビ番組「MAKE TV」などがある。国内外200以上の広告賞の受賞歴があり、審査員歴も多数。「Webデザインの『プロだから考えること』」(共著) 上梓。

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

このコラムを読んだ方におススメのコラム

    タイアップ