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コラム

右脳と左脳の間のほじって食うとこ

まったく甲斐性のない男が会社を立て直そうとした話

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まず、月イチで朝礼を行うことにした。
(そうです。この会社、朝礼すらなかったんです)
朝礼、定例、面倒な響きですよね。こんなことやる意味あんのかと。

社員から「他の社員とぜんぜん会ってないんだけど、久しぶりにデスクを覗いたら、面白そうなデザインを見た。周りの人たちがどんな仕事をやっているのかを知りたい」という声があがっていた。PARTYは、プロジェクトによってメンバーが自由にパーティーを組む制度なので、プロジェクトが進んで没頭するうちに、他がまったく見えなくなる。

幸いなことに、ウチの仕事は、つまらないルーティンの仕事はほとんどない。
朝礼は、それぞれが今「どんなおもしろいプロジェクトで、いまどの進捗なのか」というのを自慢し合い、共有する場にした。
はじめは、ぼくや伊藤が面白おかしくしゃべり、時には教訓をおりまぜて音頭をとり、そのバトンを少しずつ社員に渡していった。

業務連絡は、最低限。
そんなものはメールですむ。

朝礼を「今月も生き生きと楽しく仕事をしよう」とモチベーションを最大限にするためのワクワクする楽しい装置にすることに腐心した。

次に、社内のスローガンを、伊藤に考えてもらった。
「見たことのないものを、見たことのない人たちとつくる」。

見たことのないものをつくるのは、ルーティンワークの5〜10倍は面倒くさい。そのくらいやらないと失敗する。仕事の内容も不定形になる。つくりかたそのものを発明したり、工夫と努力が必要になる。新しい人と交流しなければならない。

でも、そんなことばかりできるのって、幸せじゃないだろうか。
人生のうちで、仕事をしている時間って、けっこう長い。
せっかくなら、ワクワクすることに身を置いたほうがいいじゃないか。

きっとこれは、あの行動指針「鬼十則」の一則め、のようなものなのだ。

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