ネット動画は、もはや堂々たるエンタテイメントの場であり、最先端のブランディング手法でもある。

【前回記事】「テレビがウェブになり、ウェブがテレビになる。そこに新しい広告の可能性が見えてくる。」はこちら

テレビマンが企画し、映画監督がつくったネット動画

2014年はネット動画元年だったとか、2015年はネット動画が活性化するとか言われています。この連載も、ネット動画についてもっと知りたい!という声にこたえるべく企画されました。実際今年は、ネット動画がますます動き出しそうです。

ネット動画への興味は、どのような点でしょうか。テレビCMより低予算でできそうだ。動画にはアピール力があるから。なんとなく動画は楽しそうだから。いろいろでしょうけど、やはり「低予算」というのは重要なファクターなのでしょう。

テレビCMに比べると確かに低予算で済みます。制作だけで何千万もかかるし、十分に認知を図るには、数億円はかけないといけない。そんなテレビCMに比べると“安くすむ”のはまちがいないでしょう。

実際、これまでテレビCMを作っていた制作会社が「ネット動画って儲からないっすよねー」と言いながら無理したり頑張ったり新たな手法を開拓したりしてネット動画に取り組んでいます。確かにこれまでのCM制作には、クオリティを追求するあまり予算が肥大していた面はあります。ここでコストがかからないよう制作プロセスを見直すのは必要かもしれません。一方で、そんな低予算で無理して長尺のネット動画を作って、クライアント側のためになっているのか、という事例も多い気がします。こんな動画じゃ、誰も見ようと思わないし、見てもネガティブな印象になっちゃうんじゃないか、と。

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境 治(コピーライター/メディアコンサルタント)
境 治(コピーライター/メディアコンサルタント)

1962年福岡市生まれ。1987年東京大学卒業後、広告会社I&S(現I&SBBDO)に入社しコピーライターに。その後、フリーランスとして活動したあとロボット、ビデオプロモーションに勤務。2013年から再びフリーランスに。有料WEBマガジン「テレビとネットの横断業界誌 Media Border」を発刊し、テレビとネットの最新情報を配信している。著書『拡張するテレビ ― 広告と動画とコンテンツビジネスの未来―』 株式会社エム・データ顧問研究員。

境 治(コピーライター/メディアコンサルタント)

1962年福岡市生まれ。1987年東京大学卒業後、広告会社I&S(現I&SBBDO)に入社しコピーライターに。その後、フリーランスとして活動したあとロボット、ビデオプロモーションに勤務。2013年から再びフリーランスに。有料WEBマガジン「テレビとネットの横断業界誌 Media Border」を発刊し、テレビとネットの最新情報を配信している。著書『拡張するテレビ ― 広告と動画とコンテンツビジネスの未来―』 株式会社エム・データ顧問研究員。

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