※この記事は販促会議2015年4月号に掲載されたものです。
O2Oマーケティング研究会※は1月22日〜25日、iBeaconによるO2Oソリューションを使った実証実験を西友 江戸川中央店にて行った。メーカーと流通が共同で新しい店舗内販促に取り組んだ。
店舗内でiBeaconを活用したソリューションを展開すると、商品認知や購買行動に変化が起きるのか。この仮説を検証するため、西友が以前行った、店舗内の商品の価格を調べながら、回遊を促しつつ価格の安さを訴求するプロモーションの仕組みにiBeaconを組み合わせて実証実験を行った。具体的には、炭酸飲料、ポテトチップス、アイスクリームなどアピールしたい6種類の対象商品の近くにiBeaconを設置。来店客にiPadを搭載したカートで店舗内を回遊してもらう。商品の近くに来るとiPadの画面に動画や商品の詳細情報などが自動的に表示される。スタンプラリーのように全商品を回るとゴール。終了後アンケートに答えてもらい、景品(金貨チョコのつかみ取り)をプレゼントするという内容。実験の焦点はこの仕組みが実際の購買につながったのかどうかだった。
実験の結果、参加者は523人で対象商品買上数は215点となった。実験参加者の対象商品買上率は(「買い物かごに入れた」とアンケートにて回答=実際に購入したと仮定すると)41.1%(実施期間1月22〜25日10〜17時)となった。O2Oソリューションによって、対象商品の買上率は上昇したと考えられる。
要因としては、画面を見るためiPadが新たなタッチポイントとなり、実際に商品を目視しようと顧客が能動的に商品を探すことにつながったことが挙げられる。また、商品の目前で情報を表示させることができるため、店頭ツールやPOPなどと組み合わせて使用すると相乗効果が期待されるのではないだろうか。
体験した来店者からは「普段買わない商品に注目した」(50代女性)、「ゲーム感覚で楽しめ、子どもの評判がよい」(30代女性)、「音声案内がつくと分かりやすいと思った」(40代女性)、「ゲームに集中して買い物を忘れてしまった」(40代女性)、「他の店舗でも是非やって欲しい!!」(40代男性)などの声が挙がった。
今回の実験から、iBeaconによる情報提供、店舗回遊は顧客の楽しい買い物体験と売り上げに貢献できる結果を導き出すことができた。
また、今回の実証実験をもとにした、O2Oマーケティング研究会のセミナーを4月24日(金)に実施する。セミナーでは実験結果のレポートや、研究会参画企業によるパネルディスカッションが行われる。
→詳細はこちら
※O2Oマーケティング研究会(主催:O2Oマーケティング研究会事務局/協力:宣伝会議、ピーシーフェーズ):O2O施策を中心に、「ネットとリアルの融合」に関する各社の事例について検証を行いつつ、今後に向けての課題などを話し合う取り組み。ボードメンバーとして9社が参加している。
新着CM
-
AD
宣伝会議
【広報部対象】旭化成のグローバル社内イベント成功事例を紹介
-
マーケティング
充電で乗り換え喚起 アウディ ジャパン、電気自動車向け拠点の日本1号店
-
クリエイティブ
品が良すぎる漫才(有元沙矢香)コピー年鑑2023より
-
広報
SNSの声を広報としての判断軸に活かす(広報担当者の情報インプット術/ヘラルボニ...
-
AD
広告ビジネス・メディア
クライアントの先にいる顧客を深く理解する 大広が中期経営計画で目指すものとは?
-
広報
モビリティサービス協会設立、業界の垣根を越えルール作りや提言
-
販売促進
「脳トレ」でドライバーの健康増進、損害保険ジャパン 「運転脳トレ」のNeUと提携
-
クリエイティブ
デコンストラクションで浮かびあがった9つの視点(木村健太郎)~『世界を変えたクリ...
-
AD
特集
Hakuhodo DY ONE ―博報堂DYグループのデジタルコア