プロジェクト「野球・ソフトボールを東京オリンピック正式種目に!」
中村:番組で応援しているプロジェクトがあります。「野球・ソフトボールを東京オリンピック正式種目に!」ということで、そのテーマソングのTRICERATOPSの『Shout!』がエンディングでずっと流れていましたが、澤本さん、このプロジェクトはどういうものですか?
澤本:ぼくはもともと野球が好きで、Facebookにアップしている写真はほとんど野球をしているものばかりで。それを見た人が「『野球とソフトボールを東京オリンピックの正式種目にしよう』というキャンペーンがあるんだけど一緒にやりませんか?」と言ってくれて。そこから「どうしたら、みんなが参加してくれるようなキャンペーンにできますか?」と相談されて、最初は15秒や30秒で泣くCMをつくってくれないかという話だったの。
中村:へぇー。
澤本:でも、15秒のCMで泣く人はいないじゃない。笑わせられるけど泣けないから、それは難しいですねと。それで代案として、プロ野球の選手やレジェンドと呼ばれている人にキャッチボールしているところを撮らせてもらって、それをずっと繋げればみんながキャッチボールを回して、全員参加しているように見えるからいいんじゃないかと言ったら、「それでいこう」と。
中村: YouTubeで見られますけど、すごいビュー数になってますよね。
澤本:あれは全員がボランティアで無償なんだけど、協力してくれてビックリした。最初に長嶋茂雄さんに投げてもらって、王さんが取って松井秀樹さんへ。それから芸能人の方。檀れいさんも参加してくれたんだけど、ソフトボールをやっていたらしくてすごく上手だった。あとはソフトボールの上野由岐子選手とか。みなさん「野球が好き」「ソフトボールをやっていた」とか、「主旨に賛同します」ということで参加してくれて。
権八:なるほど。
澤本:映像は繋げたけど音声がないから、音をつくらなきゃと思ったときに、ぼくが好きなバンドに頼みたいなと。昔、電通に和田率くんという人がいて、TRICERATOPSのボーカル・和田唱さんの弟なのね。ぼくはもともと和田唱さんも好きだったけど、率くんと仕事をしてすごくいい人で。それで率くんに「これ、お兄ちゃんに頼んだら怒るかな」と言ったら「怒らないと思います」と言うから、それで頼んだら引き受けてくれた。だから『Shout!』は完全にオリジナルでつくってくれた曲なんですよ。
中村:そうなんですか!
澤本:じつはVコン(ビデオコンテ)をつくったの。キャッチボールしているVコンを先につくって、それにいくつかの曲を当てた。曲ごとに「こういう風に見えます」というプレゼンみたいなものをして、和田唱さんに「こういう風に見えるけど、自分が思うような曲をつくってください」とお願いしたら、すごくいい曲をつくってくれた。人々の善意で成り立っている。
中村:すごいですね、完全にそうなんだ。
澤本:ぼくはあの曲を聴いて、すごくいいと思った。たまに、CMに曲をつけてもらって「あぁ、いいですね」とか言いながらも、「もっといい曲ないかな」って思うことあるじゃない?
権八:やめなさい(笑)。まぁ、色々な事情があるからね。
澤本:時間がないとかね。それをさ、あんなに無理を言って頼んで時間もないなかで、「この人すごいな」と思った。歌詞とかも一生懸命考えてくれて、TRICERATOPSはもともと好きだったけど、今回もっと好きになったね。
アドタイの記事よりもラジオのほうが絶対に面白い!
中村:映像をつくることで「そうか。野球・ソフトボールは東京オリンピックの正式種目になってないから、したほうがいいね」という世論をつくっていく、または署名を集めていくなど、具体的な目標はあるんですか?
澤本:署名はしてないけど、Webをバスキュールの朴正義さんにやってもらっていて、動画でもキャッチボールできるようなものを開発してくれているので、そこで何かしら誰でも参加できるようにしようと。いくつか案があって、どれにするか悩んでいるけど、視聴者の人がキャッチボールに参加できるようになるし、あとはさらに撮り足していく。
中村:どんどん増えていくんですね。
澤本:『Shout!』は4分の曲だけど、今は1分半しか使ってないから、あと3分弱は伸ばせる。繋いでいって、ずっと長く永遠に続けていきたい。たとえば、アナウンサーの方には実況で参加してもらうという方法もある。あれはCMだけど、じつはCMじゃなくて、Webかプロ野球の球場のバックスクリーンに流れるので、そこで見た人が興味をもってくれたらうれしいね。夏のIOC総会で競技種目が決まるので、Webのほうにみんな参加してもらって、夏までに盛り上がっている感じを出せればと思っています。
中村:なるほど。このプロジェクトは、Webでみんなが何らかの形で参加していくことがムーブメントを押し上げることに繋がるから、それを夏までにやっていこうと。この「野球・ソフトボールを東京オリンピック正式種目に!」プロジェクトの応援ももちろんですが、2年目に入った「すぐおわ」も新たな企画やコーナーなどを必死で考えています。何より、リスナーの方からお便りがほしい。「このCMが好きなんだけど、2人はどう見るの?」とか。
澤本:「最近、このCMのここが気になる」とかね。
中村:メールアドレスsuguowa@tfm.co.jpまでドシドシお便りをください。また、宣伝会議さんが運営する広告にまつわるポータルサイト「アドタイ」とのコラボレーションも進行中です。この中で「すぐおわ」のトーク内容が文字としてアーカイブされていますので、「この回、聞き逃した」とか、最近の「西野さんの回を聞けなかった」という方は、ぜひアクセスしてみてください。
権八:ただ、これは少し“諸刃の剣”な部分があって、それを読めばいいというわけではないんですよ。
澤本:正直、ラジオを聴いたほうが面白い。文章だとぼくたちがすごくつまらない人みたいな感じ。さほど面白い人だとは思ってないよ。思ってないけど、もうちょっと一生懸命しゃべっていると思うから。
中村:難しいですよね。ライブ感というものがあるんですね。
権八:「そこでチェックすればいいや」と思っている広告業界志望者のキミ、それは違う! これはぜひラジオで聴いてください。
中村:ちなみにアドタイには私、Web野郎のコラムも掲載しております。
澤本:あれは面白いよ。本当に偉いと思う。この忙しいなか、あのコラムをよく書いてるよね。
中村:ありがとうございます。それでは今週はこのへんで。
<END>
構成・文 廣田喜昭
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