社会貢献につながる事業が共感を生んでいく
最後に日本市場をどのように捉えているのかを聞いた。
松尾氏は「日本市場は壮大な実験場だと思う」と語った。その理由は、「人口減少など日本が抱える問題はこの先すべての先進国が経験していくこと。だから日本での経験はグローバルで生きてくる。個人的には、こうした局面を切り抜ける鍵は文化にあると思っている。自分が本当にほしいと思うものや暮らし方、時間の過ごし方を丁寧に作っていくことが、新しい分野の開拓につながっていくと思う」と語った。
一方、谷田氏は、「すでに資本主義の競争社会は終焉を迎えた。単なる金儲け主義ではなく、今後はコラボレーションなどで協力し合って経済発展を進めていく時代になる。儲け優先や、自社だけではなく社会貢献につながるような事業こそが共感を呼び、生活者が受け入れていくのではないか」と述べた
トップ自らが新しい発想を率先して社内に提示し、それを企業のエネルギーとしているタニタとスマイルズ。谷田氏は「最終的に尖った企画を実現させるのは人間関係。成功するためには、日ごろから良好な人間関係を構築しておくことが重要」とアドバイスした。
松尾氏は「日々の生活の中で生まれた願望や疑問はビジネスの種になる。今は起業する手段がたくさんあるし、われわれも優れたアイデアには投資していく方針を打ちだしている。自分がやりたいと思ったことはぜひ実現してほしい。そういう人が増えれば、日本は元気になっていくと思う」と、来場者にエールを送った。
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