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コラム

AdverTimes DAYS 2015

ソニー×シャープ×ネクスト~IoTで新しいデジタル体験を創出する企業の挑戦

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社内外を巻き込みながら開発する

——「すごい天秤」を開発したネクストの「リッテルラボラトリー」は、どんなミッションを持った部署なのですか?

秋山:不動産検索はユーザーインターフェイスの洗練が進んだ結果、いま競合も含めてコモディティ化も進んでしまっています。そこからの差別化を、テクノロジーを使って行うのがミッションです。テクノロジーを使いながらも、ハードルはぐっと下げて、家の探し方や家に対する考え方、家族間のコミュニケーションに時間を割いてもらうためのものにしたいと考えています。

——「すごい天秤」も「エモパー」も、実はカヤックとの開発ですね。「エモパー」ではなぜカヤックと開発することになったのですか?

シャープ 通信システム事業本部 マーケティングセンター 新規ビジネス戦略推進部 部長 小林 繁 氏

小林:エモパーの開発は社内で4~5人の少ない人数で開始したのですが、しゃべる内容の面白さや、表面の味付けの部分はどうしても社員の持つスキルではできなかったんです。そこで、声に関して面白そうなことをやっている会社はないかと調べ、当時カヤック様が運営されていた「koebu」という声専門のSNSを見つけてお声掛けしたのがきっかけです。最初はまだコンセプトしかなかったので、「まだしゃべる内容は全然考えてないんですけど…」と言って、その段階から一緒に作っていきました。

——ソニーの場合は社内スタートアップということですが、プロジェクトに関わる方は社内からどう集めたのでしょうか。

ソニー 新規事業創出部 I事業準備室 統括課長 MESH project リーダー 萩原 丈博 氏

萩原:このアイデアは当初社内の2人で、手作りのプロトタイプを作るところから始めたんです。私はソフトウェアが専門だったので、そこからハードウェアのエンジニアに話を聞きに行ったり、デザイナーに会いに行ったり。そうやって、社内で人を探し回っていった感じです。

——ソニーという大きな企業の中にある資産やノウハウをうまく活用しながら、小回りの利く小さな組織で動いていくやり方ですね。

萩原:もともと事業をしている組織で作ったものではないので、組織にこだわらず自由に活動できたのが大きいですね。

次ページ 「切り口とアイデアをペアで提示することで、説得力が生まれる」へ続く