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新しいカンヌライオンズ「Glass Lion」の試みとは?−−電通ダイバーシティ・ラボ 銭谷侑 カンヌレポート

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グラスライオン初年度のグランプリは…

初代グランプリは、「TOUCH THE PICKLE」が選ばれた。

生理中の女性はピクルスの壺を触ってはいけない、というインドのタブーに挑戦した、インドのP&Gが行った、生理用品ウィスパーのキャンペーンだ。
インドでは、女性の生理は“恥ずべきもの、呪われたもの”として捉える悪しき慣習が残っていた。生理期間中の女性は、日常生活のあらゆることが制限されていた。その中でも象徴的なのが、生理中の女性はピクルスの入った壷を触ってはいけないという慣習だ。インドでは、この壷がどこの食卓にも置いてあるらしいが、生理中の女性が触ると腐ってしまうという迷信があった。

そこでP&Gは、女性にピクルスの入った壷を触ってもらい、悪しき慣習を断ち切るキャンペーンを始めた。それが「TOUCH THE PICKLE」キャンペーンだ。その活動はセレブリティやメディアも巻き込み、インド社会で大きなムーブメントになった。その結果、なんと290万人もの女性が参加し、インドにおけるウィスパーの支持率も21%から91%に上がったと言う。

審査員長のシンディ・ギャロップ氏によると、単に社会にいいことをしたということを超えて、商品を通じて社会に大きな変革を起こしたことを評価し、「TOUCH THE PICKLE」をグランプリに選んだと言う。

今回、「TOUCH THE PICKLE」がグランプリに選ばれた過程を通じて、わたしは大きく2つのことを感じた。

次ページ 「1つ目は、ブランドの課題設定を大きくすると」へ続く

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