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プロデューサー・藤岡和賀夫氏死去 成熟社会の消費スタイルをキャンペーンで提唱

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「ディスカバー・ジャパン」など、1970年~80年代に社会現象とも言われた広告キャンペーンを数多く手掛けたプロデューサーの藤岡和賀夫(ふじおか・わかお)氏が13日、心不全のため都内で死去した。87歳だった。告別式は近親者のみで済ませた。

1927年兵庫県生まれ。1950年東大法学部卒業後、電通入社。富士ゼロックスのCM「モーレツからビューティフルへ」や旧国鉄の旅行客誘致キャンペーン「ディスカバー・ジャパン」「いい日旅立ち」「フルムーン」などのキャンペーンを手がけた。PR局長などを経て87年からフリープロデューサー。電通在籍時の著書「さよなら、大衆。」(PHP研究所、1984年)では、成熟消費社会における企業の多品種少量生産販売戦略を唱え、その後「大衆・少衆論争」を巻き起こした。

「最後のディスカバー・ジャパン」をテーマに、懐かしい日本の風景を連載で紹介(『宣伝会議』2005年5月1日号より)

独立後も海外の都市で日本の文化イベントをプロデュースするかたわら、95年から「プロデューサー直伝塾」を主宰、03年「NPO直伝塾」を創設するなど人材育成にも取り組んだ。絶滅のおそれのある日本の言葉、風景、習慣を書物に採録する「レッドブック」運動を提唱し、「懐かしい日本の言葉 ミニ辞典」(宣伝会議、2003年)、「残したいね 日本の風景」(同、2006年)の執筆のほか、2005年に雑誌『宣伝会議』で「最後のディスカバー・ジャパン」を連載した。


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