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日本の若手クリエイターが活躍!釜山国際広告賞 NEW STARS受賞者インタビュー

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韓国第2の都市・釜山(プサン)。この地で開催される国際広告賞「釜山国際広告賞(アドスターズ)」。今年で8回目を迎えた同賞には、全18部門に、67の国と地域から1万7000点(昨年から約5000点増)あまりの作品が集まった。

★アドスターズ チェ委員長インタビュー記事はこちら
★受賞結果の一部は、『宣伝会議』10月号誌面でもご紹介しています。

カンヌライオンズにおける「ヤングライオンズコンペティション」のように、アドスターズでも、世界に通用する若手クリエイターの育成を目的としたコンペティション「NEW STARS」が開催されている。30歳以下・2人1組の国別チームで参加し、アドスターズの期間中、規定時間内に与えられた課題に沿った作品を制作。AD STARS本戦の審査員により金賞、銀賞、銅賞が選出される。

「釜山に、外国人観光客を呼ぶアイデア」をテーマに掲げた今年のNEW STARSでは、日本から参加した2チームが銅賞を受賞。作品の企画・制作にあたって苦労した点や、世界の若手クリエイターと触れ合って感じたことなどを聞いた。

銅賞を受賞した2チームのメンバー。写真左から、安慶田隼さん(TBWA\HAKUHODO コピーライター)、小川貴之さん(博報堂 アートディレクター)、大瀧 篤さん(電通 コピーライター)、下村雄飛さん(電通 アートディレクター)。

NEW STARS 銅賞

「RETOUCHED WITH BUSAN Start growing your true beauty by traveling to Busan.」

安慶田隼(TBWA\HAKUHODO コピーライター)
小川貴之(博報堂 アートディレクター)

フォトレタッチや写真加工アプリといったテクノロジーの進化により、それらを活用して自身を「美しく」見せようとする人々が増えている昨今。「RETOUCHED WITH BUSAN」は、そうした“つくりもの”の美しさではなく、釜山に旅行することで“本当の”美を手に入れようと人々に呼びかけるアイデアだ。屋外広告として掲出するのは、同じ女性が写った2枚の写真。一見、ほとんど同じに見えるが、よく見ると少し違う。一方は「Retouched with PHOTOSHOP(フォトショップで修正)」、もう一方は「Retouched with BUSAN(釜山で修正)」。釜山に旅行して、ヘルシーな食事や、さまざまなエステ・スパを体験することで、デジタルテクノロジーに頼らなくとも、真の美しさを手に入れることができるというメッセージを訴求する。

安慶田さんコメント

「このアイデアは、ブランドをつくれるのか?」–審査員が終始、口にしていたこの言葉が、とても印象的でした。釜山というブランドを高める、新しい価値の提案があるかどうか。表層的な“賑やかし”で終わっていないか。世界では、アイデアの太さがこんなにも厳しく問われるんだなあと、強く実感しました。頑張ります!

小川さんコメント

昨今、Instagramなどに代表される、デジタル処理を施した自撮り写真が“Beauty”と捉えられる風潮があります。「RETOUCHED WITH BUSAN」では、釜山に来れば健康的な食事や多種多様なエステによって“Natural Beauty”を得られることを訴求しました。僕らが最も議論したのは、「釜山のどこを切り取れば、他のチームと被らないか」。しかし、その発見からの飛躍が弱く、銅賞に留まってしまいました。今後は、どうすれば、クリエイティブジャンプを自ら意図的に起こすことができるかを考えていこうと思います。

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