前回の追憶はこちら
宣伝会議賞 挑戦期間の9月から11月。この2カ月を、前回グランプリの田辺ひゃくいちさんと、第51回宣伝会議賞 CMゴールドの合田陽太郎さんにそれぞれ振り返ってもらう。
連載第3回目は田辺さんの9月14日~24日を追憶。コピーを考える、生み出すということ以上に重要な、“確固たる判断軸を持つ”ための話です。
連載第3回目は田辺さんの9月14日~24日を追憶。コピーを考える、生み出すということ以上に重要な、“確固たる判断軸を持つ”ための話です。
こんにちは。田辺ひゃくいち(
)です。
わたしは「予定を組む」ということが、どうも苦手です。未来がすでに決まっているなんて、おもしろくないじゃないですか。友達と飲みにいくときも、その日の夕方に「このあと、飲みにいく?」くらいでちょうどいいんですよね。「来週の何曜日の何時にどこどこで飲もう」とかになっちゃうと、どうもソワソワして行きたくなくなってしまう。そんな、どうしようもない人間なのです。
の末尾にも「次回の追憶!」と題して、「“書かない”こと」「“出さない”こと」という今回のコラムの予告が示されていたかと思いますが、実はその前にひとつ、書いておかなければいけないことがあるのに気づきました。まあ、長々と書いてきましたが、要は話を一つすっぽ抜かしてしまったことへの言い訳です。ごめんなさい。
「これが自分なのだ」というものはぶち壊す
何かを表現しようとするとき。自分のことは自分が一番よく知っている。まずは、そんな自己愛の塊のような過信から抜け出すことが大切なのではないか。それが今回、書いておきたかったお話です。
もし「これが自分なのだ」というものがあれば、どんどん挫折してぶち壊してみるのがいいのではないかと思います。自分というものが見えなくなって、どっちへ進んだらいいのかも迷うようになるまで。