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ねらいは有料会員の拡大・維持か アマゾン、動画配信に参入

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「<30日間無料>からの会員化率」は約70%——。米調査会社が、米国2015年4~6月期におけるアマゾンの有料サービス「Amazonプライム会員」についての推計を発表した。同期間の会員数は4400万人で、利用者全体の47%を占めるという。発表したのはコンシューマー・インテリジェンス・リサーチ・パートナーズ(イリノイ州)。

米アマゾンの動画配信「プライム・ビデオ」は、動画サービスとしては他社に水をあけられた状況。北米エリアでは「Netflix」(ネットフリックス)が圧倒的シェアで、5月時点ではデータのダウンロード量で36.5%を占める一方、プライム・ビデオは14年同期の1.90%から微増の1.97%だった。 画像提供:shutterstock

Amazonプライム会員の年間購入額は平均1200ドル(14万4000円)で、一般利用者の約1.7倍となった。会員獲得が売上増に直結するアマゾンは、会員向けサービスの拡充に力を入れ、主力の当日配送や生鮮品販売の対象エリアを広げ続けている。動画配信サービスの「プライム・ビデオ」は2011年に開始。昨年には「プライム・ミュージック」で、音楽配信にも参入した。米国の2015年4~6月期は、プライム会員を1年間利用し、更新した人の割合が95%に上ったという。前6カ月間から5ポイント以上改善している。

9月24日には、日本でも「プライム・ビデオ」をスタートさせた。Amazonプライムの年会費3900円(税込)を支払えば、追加料金なしで数千タイトルが視聴できる。テレビ朝日、TBSなど日本のテレビ局も参画し、2016年には日本向けの独自作品を約20本用意する。開始からの一昼夜でデザインなど一部機能を改善したようで、動画サービス勃興期を迎え、各社がユーザー獲得に走る日本でのサービス開始を急いだことが伺える。

また「プライム・ビデオ」開始に先立ち、日本でも9月、箱詰めで日用品や非生鮮の食品を届けるサービスを始めた。プライム会員の拡大・維持が本格化しはじめたととらえられるだろう。


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