米国アカデミー賞公認の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)」は10月13日~18日、第28回東京国際映画祭との提携企画「シネマミュージアム ~秋の特別上映会~」を開催している。
ショートフィルムの魅力を広め、若手映像作家を育成することを目的に毎年開催されている同イベント。今年は、東京都美術館(14日~18日)とアンダーズスタジオ(アンダーズ東京51階。13日~16日)の2会場で、SSFF & ASIA 2015のグランプリ受賞作品を含む全6本のショートフィルム作品を上映する。
映像作品の上映と並ぶ同イベントの目玉企画が、映像業界からゲストを招いたクリエイター向けのワークショップ。過去には映画監督の大根仁氏、NHK『あまちゃん』プロデューサーの訓覇圭氏などが登場しており、今年は18日に、博報堂 エグゼクティブクリエイティブディレクターの長谷部守彦氏が「ショートフィルムと広告の未来」をテーマとしたセミナーを行う。同氏が審査員を務めたカンヌライオンズ2015フィルム部門の受賞作品をはじめ、話題となった映像事例を挙げながら、世界で評価される映像制作のポイントや、審査員が評価したポイント、受賞の秘訣などが語られる予定。
今回、広告界からゲストを招く理由について、SSFF & ASIAの広報担当者は「SSFF & ASIAはこれまで、映画祭の開催に加え、ネスレ日本や東京スカイツリーといった企業とタイアップしたオリジナルのショートフィルムの制作にも取り組んできた。企業が顧客やユーザーとのエンゲージメントを高めるためのコミュニケーション手段として、動画コンテンツの需要は確実に高まってきていると感じる。テレビCM、バイラル動画、YouTube広告、ショートフィルム、映画と、現在の動画・映像市場は百花繚乱、玉石混交といった状況だが、今回は特に広告におけるショートフィルムの可能性に触れてみたいと考えた」
と話す。
電通発表の「日本の広告費2014」では、インターネット広告費(媒体費+広告制作費)が前年比112.1%の1兆519億円と初めて1兆円を突破。その背景にはスマートフォン・動画広告・アドテクノロジーを利用した広告の伸長があり、特に動画の運用型広告は企業のブランディング目的での活用を中心に拡大したとされている。
また、サイバーエージェントの発表(2014年10月)によれば、2014年の国内動画広告市場(インストリーム広告、インスクロール広告、インバナー・その他)は前年比197%の311億円で、今後はスマートフォン向け動画広告が市場成長を牽引し、2017 年には2013 年の約 5.6 倍となる880 億円に達する見込みとされる。
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