【前回のコラム】「バスキュール朴正義さんに聞いてみた「デジタルの人から見た、テレビの面白さって何ですか?」」はこちら
(聞き手・文:博報堂ケトル 原利彦)―――権八さん、本日はよろしくお願いします!
権八:
いや、でも本当になんだか、すみません。やっぱり僕なんかでいいのでしょうか。最初にケトル原さんから取材依頼のメールを頂いた時も、僕、夜中に酔ってたこともあって、スマホから長文の気持ち悪い返信をしちゃって…。
―――いえ、あれだけ広告業界で堂々たる活躍をしている権八さんでも、「育児」について語ることがこんなにも大変なことなんだっていうことが真摯に伝わる素敵なメールでした。OKいただくまでに、3スクロール分くらい勝手に自問自答してましたもんね(笑)。
でも、葛藤の末、お引き受けいただきありがとうございます。
早速ですが、お子様ができる前と後、権八さんのライフスタイルに変化ってありましたか?権八:
のっけから超ありきたりな話で恐縮ですが、夜、全力で早く家に帰ろうとするようになりましたね。赤ちゃんって20時とか21時には寝ちゃうんですよ。寝た後に逢うのも楽しいんですけど、できる限り起きてるときに逢いたくて。
―――ちなみに、そんなに早く家に帰って、権八さんは何やっておられるのですか?権八:
基本的に、僕ができることはほぼありません(笑)。ただ、子どもって夜中に何度も目を覚ますのですが、僕はおっぱいをあげるわけにもいかないので、泣き止んでまた眠るまでずっと抱っこしたり、おむつを替えたりとか、片付けをしてあげたり、とかですね。
やっぱり、どう考えても奥さんのほうが何倍も大変だし、ストレスもたまるのはよくわかるので、可能な限り僕も家の事はやってあげたいし、子どもとも向き合いたいな、って思います。ちなみにお風呂入れるのは基本的に僕の仕事です。もの凄く楽しいです(笑)。
―――でも、権八さんのようなクリエイターの仕事って、夜、企画だけじゃなく、撮影やロケ、打ち合わせが入ることって多いですよね。なんとかなるもんですか?権八:
そうですよね。ただ、子どもが生まれてからは、これまでダラダラやっていた作業も、要領よく切り上げるために工夫するようになりました。あとは、仕事の途中でも一回家に帰って、子どもの顔を見て、おむつを替えて、また仕事に戻ったりすることもあります。
