【前回コラム】「やっぱり「広告脳」と「PR脳」は構造が違うので、別部署にする方が現実的?」はこちら
うちの上司の頭は固いんです
では、「広告脳」と「PR脳」は根本的に価値観や構造が異なるという話を紹介しました。
この縦割りの組織論とは別に、デジタルマーケティング時代やソーシャルメディア時代に課題となっているのは、従来のやり方や価値観と全く異なる新しいアプローチに挑戦しなければいけないという現実です。
「うちの会社は上司の頭が固いから、新しい企画を全く試せないんです」という担当者の方々の愚痴を耳にすることは珍しくありません。何しろ、ソーシャルメディア施策においては、未体験の施策というだけでなく、広告脳からPR脳へのジャンプも必要なため、二重に難しい話になります。
特に大きいのが、実施前の広告効果の予測の考え方の根本的な違い。例えば、マスマーケティング時代は、広告を出すメディア媒体の「リーチ力」を基準にメディアプランニングを行えば、比較的広告出稿後の成果は類推出来ると考えられた時代でした。
平均視聴率を元にテレビCMを出稿すれば、よほどその番組の視聴率が激減しない限り、事前に予想していた数の視聴者にCMを視聴してもらうことが可能です。
新聞や雑誌の広告にしても、発行部数を元に結果は類推できますし、ネットのバナー広告に至ってはインプレッション保証やクリック保証によって、結果自体が出稿時にある程度確約されています。
