デジタルに留まらないリアルな場への活用拡大も
ーー導入後の成果はどうでしょうか。
小山:3つのソリューションの解説動画をつくり、MAツールを活用したメールキャンペーン施策のコンテンツにしたのですが、結論として、他のコンテンツに比べて解説動画のコンバージョンは数倍高かったという結果がでています。
また、後日当社Webポータルでのインバウンドマーケティング施策としても活用しました。最も販売活動に寄与したのは、「産婦人科向けプレミアム超音波診断装置」でした。この装置のコミュニティーに登録している先生約1000人にメールを配信したところ、開封率32%、コンテンツ視聴率39%、アンケート回答率14%という高数値を得ました。
アンケートに答えていただいた19人のお客さまからは、4件の新しいSQLが生まれ、最終的に営業は2件の受注を得ることができました。
このソリューションは数千万円もする高価な機器にも関わらずデジタル上のマーケティング活動でチャンスをつかめることに非常に驚きました。また、X線装置における線量最適化支援ソリューションの解説動画活動でも開封率36%、コンテンツ視聴率21%、アンケート回答率4.2%と良い結果が得られた上に、アンケートフォームから得た情報を経てデモンストレーションのスケジュール化までMAツールで実施することができて、マーケティングおよびセールス活動の生産性を上げることに成功しました。
吉田:simpleshowは人の心理に着目して研究しているのですが、「理解」と「共感」のかけ算で“自己効力感”を導き出せるということが実験により裏付けされています。自己効力感とは心理学用語で、「自分でも理解できそう、実践できそうだ」と思わせる効果が高いということです。
今回の場合、ターゲットは医師をはじめとした専門家など、知識と経験をお持ちの方々ではありますが、やはり機器自体の技術の方が先んじているわけで。解説動画がそうした自己効力感を生んだことで、一歩踏み出すきっかけをつくれたのだと考えています。
小山:MAのコンテンツ以外に、イベントや展示会でも解説動画を活用し、最近ではポータルサイト上のインバウンドマーケティングにも活用しています。商品のコモディティ化はどの業界でも言われる問題ですが、医療機器業界でも同様の課題を抱えています。そんな中で選ばれるためには、より明確に自分たちの商品がお客さまの課題にインパクトを与え、ベネフィットにつながるかを説明することが求められています。
simpleshowの解説動画は、他社商品との差別化を図る一手としても非常に有効だと考えているので、今後も挑戦をしてみたいです。
編集協力
simpleshow Japan
http://simpleshow.com/jp
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