嵐ラストライブCMで涙が出る人へ SMAP感謝CM、シャウエッセン断髪式、iモード卒業公演に共通する「さよならの設計図」

ろうそくは、消える直前にひときわ明るく燃えるという。嵐の活動終了を目前に、広告・CMの文脈でも大きな盛り上がりが生まれている。5月31日の東京ドームでのラストライブを控える中、その1週間前となる5月24日夕刻には、ツアーファイナル公演の生配信を告知するCMが民放キー局5社で一斉に同時放映され、大きな話題を集めた。

イメージ

SNSでは「嵐が本当に終わってしまう実感がわいてきて、CMが聞こえるたびに涙が出る」といったファンの声も見られる。タレントやアイドルに限らず、長く親しまれてきた商品やサービスにも、いつか終わりの瞬間は訪れる。そのとき、CMなどのクリエイティブが生活者の愛着や記憶にどう寄り添うかは、ブランドの「有終の美」を左右する。本稿では、企業やブランドが「終わり」をどのように伝え、記憶に残そうとしてきたのかを振り返る。

広告主が“最後”に感謝を返す

嵐をめぐる盛り上がりで思い出されるのが、2016年12月31日をもって解散した「SMAP」だ。解散直前に放送されたフジテレビ系バラエティ番組『SMAP×SMAP』の最終回では、ソフトバンクの特別CMが放映された。

CMは、SMAPが過去に出演したソフトバンクCMの映像をつないだ60秒の特別版だった。SMAPの「オリジナル スマイル」をBGMに、感謝のメッセージを挟み、最後は白戸家のお父さん犬が「さよならじゃ、ないよな」と語りかける構成だ。

このCMは、ソフトバンクとの出演契約がすでに終了していたSMAPの過去素材を、一夜限りで使用する形で成立した点も特徴だった。通常、出演契約が終了すればCM素材は使えない。ソフトバンク側が「お世話になった人には御礼をすべき」と判断し、関係者の了承を得て放映に至ったという。

次のページ
1 2 3 4 5
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事