【実録・山形の大学生】先生!東京に就職すると「消耗」するって本当ですか?

【前回のコラム】実録・山形の大学生とテレビの関係「女子のパワーの源は女性アイドル」「アニメはBS11かニコ動」「親が録画した番組を仕送り」はこちら

今年から山形にある東北芸術工科大学の企画構想学科で教鞭を執るようになり、当然ながらゼミ生らの生の声を聞く機会が増えた。

前回のコラムでの、ゼミ生らによる「テレビ(コンテンツ)の見方」についての「座談会」に続き、今回は、「東京で就職するか、山形(地元)に就職するか」など、就活を控えた3年生のゼミ生に語ってもらった。

美しい広々としたキャンパス。ここで学生たちは学んでいる。

広告・マーケティングの界隈では「最近の若者は地元志向が強い」という論調をよく耳にするわけだが、果たして、当事者である学生たちは「地元」と東京の関係性をどのように考えているのだろうか?はたまた、東京に就職すると「消耗」するなどと考えているのだろうか。

以下、実家が神奈川県にある石橋さんが、生まれも育ちも山形県の3人、にインタビューした。

ゼミ生たちや筆者が思う、山形の魅力をお伝えする写真の数々とともにお届けしたい。

山形が大好きだから東京に行きたい!

石橋(司会):よろしくお願いします

3人(井苅・原田・相川):よろしくおねがいしまーす。

石橋:片岡ゼミの山形三人娘。井苅さん、原田さん、相川さん。まず、井苅さんは、何で東京じゃなく山形に就職しようと思っているの?

井苅:一番は「おうち」が大好きだからです。

石橋:山形に残る人にいつも聞きたくなるんだけれど、東京の便利さよりもやっぱりこっちを選ぶの?趣味がこの中で完結するの?EXILEのライブのためにわざわざ東京行くくらいだったら、東京に住んでたほうが、1時間以内で会場に行けるじゃない。

井苅:それは思う、うん。(笑)

石橋:それでもやっぱり山形を愛しているの?

井苅:愛してる。それに毎週モンテ(Jリーグのモンテディオ山形)の試合見たいから。

原田:EXILEのライブが毎週あるわけじゃないからね。(笑)

井苅:そうそう。EXILEは年に1回だから。時々あるEXILEよりも毎週あるモンテの方がいい。

石橋:命かけているものが、「おうち」の近くにあるんですね。(笑)

原田:私は山形から東京に出て就職するかもしれないけど、最初に言っておきたいのは別に山形が嫌いっていうわけではなくて・・・

全員:(笑)

原田:山形すっごい大好きなんですよ。山形の魅力を発信したいから芸工大に入ったくらい。だけど、やっぱり何をしても日本の中心って東京じゃないですか。山形が好きだからこそ、山形の魅力を、情報を発信するにはやっぱり東京に行って、「山形っていうのはこうなんだよ、ああなんだよ」って伝えた方が全国に広がると思うし。東京で力を付けてから戻ってきたいなって思う。あと私多分ずっと家家にいたら「クズ」なので…。

ゼミ生の佐々木が推薦。山形の美しい風景

全員:わかるー(笑)

原田:料理も、洗濯もあまり得意じゃなくて、実家を離れて一回、一人にならなきゃと。将来東京で結婚するかはわからないですけど、一回くらい親から離れて、自分がどのくらいまでできるのかっていうのを見定めたいと思います。

石橋:なるほど。家の理由もあるんですね。いったん親元から離れて自分を育てたいっていう気持ちもあったんだね。

原田:そうですね。あと、いつかは山形で意地でも情報発信したいという夢はあるんですけど、東京の情報とかが山形に伝わるのって遅くなったりするじゃないですか。最先端があるのは東京であって、だからそういうものを勉強して自分が学ぶことによって、東京で得た力を山形に持ってくることはできると思う。

30歳で東京へ、は考えられない。だから就職で無理やり行く。

石橋:すばらしい。相川さんは、先週、聞きましたけれども、なぜ山形を離れ東京に就職したいんですか?

相川:そうですね、なんでだろう。やっぱり山形にいると甘えてしまうので…。山形は好きでずっといたいなって思うし、山形に居続けて頑張ってやっている人もいるんだなってアピールもしたいけど、自分の知らない世界をもっと見たいし、見るんだったら今かなって。30歳で東京に行くのはちょっと考えられないなって思うんです。だから、無理やり東京に行きます(笑)

石橋:観光で一回見に行くんじゃ駄目なんですか?住みたいんですか東京に。

相川:生活面で自立しなきゃいけないっていうのはあるし。ちょっと離れることって必要かなって。

石橋:山形より都会という意味では、仙台とか、他に大阪とかもあると思うんですけど。

相川:仙台だとやっぱりちょっとすぐ山形に帰れちゃうかなっていうのもあるし、安心感が強すぎる。出るんならやっぱり東京か、全然違うところに行きたいです。

石橋:海外とかは?

相川:言っていることが矛盾するんですけど、何かあった時にすぐ帰れる距離にはいたいなっていうのはありますね。親も年も年になってくるんで。

石橋:いつか山形に戻ってはこないんですか?

相川:いや戻りたいですね多分。居心地がいいから多分、いつかは戻ってきたくなるんだろうなって。

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石橋:そこ聞きたかったの。私は、神奈川で育ったから神奈川が居心地がいいって思っちゃう。山形って、どこが居心地がいいの?私は逆に神奈川で育ったから大きなビルとかがある方がすごい安心するの。

3人:えー!

石橋:ビルがいっぱいあって新聞紙とかが落ちていたりすると、帰ってきたなーって思う。山形の居心地の良さってどこにあるの?

相川:山形っていっても、自分にとっての山形は生活しているルートというか範囲でしか見ていないんだけれども、なんだろう、何が居心地がいいかって言われたら…。

原田:私は、見てる景色みたいな、自分が生きている景色。

石橋:すみません、もうちょっと詳しく。

原田:中学校まで一緒だった友達とか、お店とか、あと近所づきあいってのがすっごいあるんですよ。山形の人って温かいですし、知らない人とかでも、おばあちゃんとかでお菓子くれたりとかするっていうのが当たり前なので、居心地っていうか、そういう雰囲気があったかい。

井苅:山形の市街地に出るにも車で20分くらいかかるし電車も1時間に1本だし、確かに不便なんですけれど、子供のころから、それしか知らないから。

相川:あーそれはあります。私、いままで不便だと感じたことないんです正直なところ。

次ページ 「最近、「どうしても欲しいもの」ってない。」へ続く

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片岡英彦(東京片岡英彦事務所 代表/東北芸術工科大学 企画構想学科 准教授・広報部長)
片岡英彦(東京片岡英彦事務所 代表/東北芸術工科大学 企画構想学科 准教授・広報部長)

1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。
報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサーを経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。企業のマーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。同年フランス・パリに本部を持つ国際NGO「世界の医療団」の広報責任者に。
2014年より「東京ウーマン」「プロフェッショナル談」編集長。Adobe(アドビ システムズ株式会社)の学生向けSNS施策の立案、日本テレビグループのLIFE VIDEO社の広報プロデューサー、iPhone5(au)戦略PRプロデューサー等を務める。2015年東北芸術工科大学デザイン工学科企画構想学科 准教授/広報部長

片岡英彦(東京片岡英彦事務所 代表/東北芸術工科大学 企画構想学科 准教授・広報部長)

1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。
報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサーを経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。企業のマーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。同年フランス・パリに本部を持つ国際NGO「世界の医療団」の広報責任者に。
2014年より「東京ウーマン」「プロフェッショナル談」編集長。Adobe(アドビ システムズ株式会社)の学生向けSNS施策の立案、日本テレビグループのLIFE VIDEO社の広報プロデューサー、iPhone5(au)戦略PRプロデューサー等を務める。2015年東北芸術工科大学デザイン工学科企画構想学科 准教授/広報部長

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