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指定先に自転車をデリバリーできるアプリ―販促NOW<MOBILE APPLICATION>(34)

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ここでは、『販促会議』2016年2月号に掲載された連載「販促NOW-アプリ編」の全文を転載します。


通販業界の宅配スピード競争が過熱している。ヨドバシカメラが自社で宅配ネットワークを整備し、注文した当日に届くサービスを開始。さらに楽天市場に加え、Amazonも「Prime Now」として、日用品なら1時間以内の配達を実現するという。実際に、Prime Nowをサービス開始翌日に頼んでみると、人気が集中していたためか1時間以内の注文は受け付けてもらえなかったが2時間以内の注文は可能で、時間通りに配送してくれた。

スマホの現在地を測位し、自転車をデリバリーしてもらえる。アーキエムズでは、自転車のメンテナンスのために市内の無人ステーションをスタッフが巡回しており、 その人達が、リクエストに応じて、配達してくれる。

日用品をすぐに運んでくれることに慣れつつあるが、京都で始まった「レンタサイクルを目の前に届けてくれる」というサービスには、さすがに驚いた。「ミナポート」というアプリをインストールし、クレジットカード番号などを登録しておく。京都市内の決められたエリア内であれば、アプリを起動し、「いまここ配車」というメニューを選ぶと、現在地を示す地図が表示され、そこで決定を押すと、10〜20分程度でレンタサイクルを載せたバンが目の前に到着し、自転車を貸してくれるのだ。紅葉が綺麗なタイミングに京都で試してみたが、自転車が20分程度で配達されたのには驚いた。

この事業は、地元企業のアーキエムズ、ソフトバンク、ソフトバンクグループのリアライズ・モバイル・コミュニケーションズの3社が共同開発した仕組みだ。もともと、アーキエムズは京都市内で無人ステーションによるレンタサイクル事業を展開しており、今回はアプリ対応させることで、自転車をユーザーの手元に届けるというサービスを実現した。1日1000円で、デリバリー料が別途500円必要だが、現在はキャンペーン期間中でデリバリー料は無料となっている。

好きな場所で借りて、好きな場所で返せるのが魅力。自転車散策の途中でお酒を飲んでしまっても、その場で返してしまえばいい。

このサービスの最大の特徴は、どこででも自転車を借りられるだけでなく、自転車を「乗り捨てられる」という点だ。「今日は天気がいいな」と思えば、アプリを起動してその場に自転車を配達してもらえばいい。返却も、アプリでスタッフを呼び、その場で返すか、アーキエムズでは、市内に4箇所、無人ステーションを設置しているので、そこに返してもいい。京都には観光用に自転車を貸してくれるホテルもあるが、どのホテルでも貸し出しているわけではないし、ホテルで借りたら、ホテルに返却しなくてはならない。

試した際は、昼食をとった後にレストラン近くでアプリを起動して、自転車を届けてもらった。南禅寺や永観堂をめぐって、京都駅前の無人ステーションで返却したのち、居酒屋で一杯やって、帰京したのだった。 スマホのアプリにより、日用品以外のものも「すぐにデリバリー」という時代が当たり前になってきた。

■プロフィール
石川 温氏(いしかわ・つつむ)
ケータイ・スマートフォンジャーナリスト。1999年に日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社。『日経トレンディ』編集記者を経て03年に独立後、ケータイ・スマホ業界を中心に執筆活動を行う。メルマガ『スマホ業界新聞』(ニコニコ動画)を配信中。

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