いま、エンゲージメント・マーケティングが求められる理由〜マス・マーケティングのその先へ

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目指すべき進化は常にマーケターの価値になること

――顧客を徹底的に理解することを考えると、オンラインだけでなくオフラインの行動も把握、さらにデータ統合できるのが理想と思えるがマルケトではどのように考えているか。

オンラインのチャネルから得られるデータだけでなく、オフラインでのお客さまの行動も把握し、それらを統合することは理想ではある。しかし、私はこの理想を100%実現することに注力することが、最も大事であるとは思っていない。

現時点で、オンラインの接点から得られるデータも十分には統合・把握できていない。

お客さまとのインタラクションのすべてをトラッキングすることが私たちの目的ではなく、最終的にお客さまと長期的な関係を構築することが目的である。そのために、最も必要なことは何かを見極めながら製品開発を行っていくつもりだ。

――今後、マルケトはどのように進化をしていくのか。

企業の規模を問わずあらゆる企業が、お客さまとワントゥワンのコミュニケーションを実現させ、お客さまとつながり続ける環境をつくる。その支援こそが、マルケトが目指すことだ。

「つながる」ではなく、「つながり続ける」ことが大事であり、これは従来の広告キャンペーンのような瞬間的、単発な関係ではない。過去における企業とお客さまの関係性を把握・分析しながら、現在のニーズを把握、さらには未来まで予測して、真にお客さまにとって求められる提案、メッセージを発信できなければ、実現しえないことだ。

【ディスカッション】現場の課題を乗り越えてデジタルシフトを実現するには?

2015年2月にマルケトのフィル・フェルナンデスCEOが来日した際、日本の代表取締役社長である福田康隆氏、マーケティング研究の大家であるドン・シュルツ教授の3名によるパネルディスカッションを企画。弊誌の読者のマーケターを対象にしたそのセッションが好評だったことから、2015年11月、よりインタラクティブに日本のマーケターとディスカッションする場が企画された。

一部門から、まずトライ成功体験を拡大していく

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フィル・フェルナンデスCEOとマルケト日本の代表取締役社長の福田康隆氏が登壇。

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日本のマーケターと談笑するフィル・フェルナンデス氏。終始、和やかに会が進行した。

2015年11月、マルケトのフィル・フェルナンデスCEOの来日に際し、マルケト日本の代表取締役社長である福田康隆氏も交え、日本のマーケターとデジタル時代のマーケティングの在り方についてディスカッションする場が企画された。

互いに自社で実現しようと考えている新しいマーケティングの在り方について意見を交換。フィル・フェルナンデス氏、福田氏にも多くの質問があがった。

例えば多かった質問の一つがBtoBとBtoCの事業体が混在している場合のマーケティング活動の難しさについて。

フィル・フェルナンデス氏は「BtoB、BtoCともにマーケティングが目指すことは“人”とつながることに変わりはない。マルケトはこの思想のもとにMAツールを開発している。実際、他のMAツールが対象顧客別に別々の製品を出している中、マルケトはBtoBでもBtoCでも両方使えるプラットフォームになっている。2つの事業で活用している導入事例として、欧米のパナソニックなどの実績もある」と話した。

さらに参加者からは「米国ではMAツールの導入の決済や運用は誰が担うのか?」という質問も。これについては、意思決定はCMOなどマーケティング部門のトップだが、その運用に際して米国ではCMOの直下にマーケティングオペレーションの部門を新設する企業が増えているという組織のトレンドについても語られた。

この組織があらゆる事業部に集まるデータに横串を指し、統合して分析し、各部門のマーケターに活用すべきデータやその方法についてサジェスチョンをする他、実際にMAを運用する業務を担っているという。

加えて大企業の場合には、「COE(Center of Excellence)」という専門チームをつくる動きも出ており、マーケティングに使えるテクノロジーやデータを集め、各部門のサポートを行うなど最新のトレンドも紹介された。組織づくりに関しては、参加者の興味も高い領域でMA導入を検討する参加者からは「導入する場合、営業も関わってくるが、部門間の壁があり、協力関係を築けるかが心配」といった実務的な課題も。

前職でSFA導入支援をし、営業部門についても精通する福田氏が回答。

「SFAの導入支援をしている際にも感じたが、こういった新しいテクノロジーに興味・関心を示してくれる“人”が必ずいるもの。いきなり大きく始めようとするのではなく営業部門、事業部門の中でも、関心を示してくれそうな人を見つけて、始めてみる。そこで成功体験ができると、自然と他の部門も協力をしてくれるようになる」と実体験をもとに話した。

ディスカッションの最後にフィル・フェルナンデス氏は「MAのようなテクノロジーは日本では認知されたばかりであり、躊躇する人もいるかもしれない。決して、大規模に導入しなければならないものではなく、まずは一部門から始めていくことも可能だ。新しいシステムを導入する際にはハードルもあると思うが、始めてみて、そこで得た成功をもとに関わる部門を広げていくことも一つの手」と説明。

テクノロジーに積極的に向き合うことが結果的に、企業の優位性をつくる時代であると参加者にメッセージを贈った。


お問い合わせ
株式会社マルケト
〒106-6134 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 34F
TEL:03-4510-2300(代表)
URL:https://jp.marketo.com/

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