これからの広告効果測定は「質」を「量」で表現する技術が重要になる

広告の「量」と「質」を考える

画像提供:shutterstock

前回のコラムで

は、「顧客との関係性を重視する時代のチーム作り」のセッションから、ネスカフェアンバサダーにおける広告主と広告会社の新しいチームの形についてご紹介しました。

今回はそれに関連して、いま最も求められている「デジタル時代の広告の効果測定」について考えてみたいと思います。

ネスカフェアンバサダーのような顧客との関係性を重視した企画において必ず議論となるのが、関係性を築くことができる顧客の「量」、つまり人数の少なさです。

例えば、前回のコラムでご紹介したアンバサダーを対象にしたサンクスパーティーやキャンプといったリアルイベントに参加できる人の数はせいぜい数百人から数千人。いわゆるテレビCMやバナー広告などの「広告」手段を使えば数百万人や数千万人に「リーチ」できるのに対し、リアルイベントを年に100回実施してもせいぜい数万人から数十万人にリーチできるかどうかになります。

当然、広告コミュニケーションの目標を「量」で設定すると、ファンやアンバサダー向けのリアルイベントのような手段は効率が悪く見えるのは当然でしょう。

ただ、ここで忘れてはいけないのが「質」の議論です。

15秒のテレビCMや一瞬しか顧客の目に触れることのないバナー広告と、企業の担当者と顧客が一緒になって同じ時間を楽しむサンクスパーティーやキャンプでは、企業と顧客の間にできる関係性の「質」は全く異なります。

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徳力基彦(アジャイルメディア・ネットワーク 取締役 CMO ブロガー)
徳力基彦(アジャイルメディア・ネットワーク 取締役 CMO ブロガー)

徳力基彦(とくりき・もとひこ)NTT等を経て、2006年にアジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画。「アンバサダーを重視するアプローチ」をキーワードに、ソーシャルメディアの企業活用についての啓蒙活動を担当。書籍「アンバサダーマーケティング」においては解説を担当した。

徳力基彦(アジャイルメディア・ネットワーク 取締役 CMO ブロガー)

徳力基彦(とくりき・もとひこ)NTT等を経て、2006年にアジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画。「アンバサダーを重視するアプローチ」をキーワードに、ソーシャルメディアの企業活用についての啓蒙活動を担当。書籍「アンバサダーマーケティング」においては解説を担当した。

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