はっしーさんがチェックする食べログのレビュワーは誰？

中村：いまのキャラをつくるまでに悩んだ時期はあるんですか？

はっしー：最初から「イエス！フォーリンデブ★」ではじめましたね。

澤本：「イエス！フォーリンデブ★」という名前はブログのときにいきなり付けたの？ これでいこうと思って？

はっしー：はい、これでいこうと。インパクトも大事だと思って。僕は当時グルメブログオタクだったんですよ。

澤本：人のブログを見ていたということ？

はっしー：そうです。30個ぐらいブックマークして、毎日いろいろなブログを見て食べ歩いていたんです。そうすると、それぞれの良さと悪さがわかってきたんですね。結論としては、よいグルメレポートというのは、情報として整っていて、それでいて嫌な気持ちにならないエンターテインメントだと思って。なので、デブキャラで明るく、ポジティブなデブ、略して「ポジデブ」でいこうと。

中村：つくりこまれてますね～（笑）。ちなみに、いろいろブログを見ていたなかで、「うーん、ちょっとこれは違うかな」「こう言うと偉そうだな」というのはあったんですか？

はっしー：お店を批評するみたいな上から目線だと見ていて気持ちよくないですね。

権八：なるほど。

はっしー：お店のどこがいいのかというのはわかりやすく伝える必要があると思ってます。やっぱり等身大で、偉そうにせず、お店とともに歩むというスタンスが重要かなと。

権八：フランス人が発行している何とかという…。

澤本：ミシュラン？

権八：そう、いまあえて言わなかったのに（笑）。ああいうのははっしーからすると…。

はっしー：そうですね。ミシュランのキャラクターは親近感がわくんですけど（笑）。

権八：形は似てるよね（笑）。しかし、批評するなと。上から目線で☆や点数を付けたりするなと。じゃあ、はっしーは食べログで点数は付けて…？

はっしー：一応軽くは付けてるんですけど。

権八：軽く（笑）？

はっしー：3.5点以下だと思ったところは一切書かないんですよ。

澤本：じゃあ、出ている時点で3.5は超えてるんだ。

はっしー：そうです。オススメできるお店しか書かない。

澤本：それはいいね。

権八：もちろん、はっしーのブログが一番参考というか、信頼がおけると思いますが、その他、参考にしていいものは何ですか？ つい食べログなど、ググっちゃうじゃないですか。食べログをどう捉えるかって。もちろん、はっしーも食べログに載せてるからアレだけど、いつも迷うわけですよ。この点か…みたいな。

はっしー：そうですね。信頼できる人の情報を追いかけるのが一番確実かもしれないですね。食べログも総合点じゃなくて、レビュワーを見る。

澤本：なるほど。総合点よりはそのレビューを付けている人が信用できるかと。

権八：はっしーがベンチマークしている人、「この人の言うことも一目置ける」という人は？

はっしー：食べログだと「うどんが主食」さん。一応、食べログ界のトップレビュワーですが、その人は「うどんが主食」という名前ですけど、寿司や割烹に強いんですよ。

権八：じゃあ、うどんが主食じゃないんだ（笑）。

はっしー：僕は焼肉やカジュアル系のお店に強いんですけど、高級店や寿司はうどんさんのレビューを参考にしてますね。

澤本：すごいね。やっぱり専門家には専門があるんだね。

権八：確かにはっしーが高級寿司屋に行っちゃうと、どのぐらい食うのか不安になるよね。すごい食うもんね。

はっしー：基本的には多くても単価1万円以下に収まるようなお店をメインにしてますね。

権八：でも1万円以下。

はっしー：その中で飛び越えちゃうこともありますけどね。

澤本：はっしーはもともとお米ソムリエだったんでしょ。米をおいしく食べるためにということで、いろいろなほうに？

はっしー：そうですね。「オンザライス」が好きで、ご飯の上におかずを乗せると、おかずが輝き出すというか、おいしさが増すじゃないですか。それってそんなに変なことじゃなくて、昔からの食卓にはご飯とおかずがあって、知らず知らずにオンザライスしていたので、これが日本の食卓の原点だと思ってるんですよ。その原点に立ち返って、ご飯の上にいろいろなおかずを乗せて、求めて、全国を食べ歩いて。そうしたら、ご飯も好きだったのでお米ソムリエの資格も取っちゃったというだけですね。

澤本：なるほど。もともとはご飯というより、オンザライスが好きだったと。

はっしー：そうですね。

権八：OTR（On The Rice）。

中村：OTRって言うんですか、本当に？

はっしー：僕のブログではOTRって書いてます。

中村：というわけで名残惜しいですが、そろそろお別れの時間が近づいております。来週も引き続き、フォーリンデブはっしーさんをお迎えしてお送りしたいと思います。お腹を空かしてTFMにチューニングしてください。

＜後編に続きます＞

構成・文　廣田喜昭